毎年ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスで開催されるアートフェア「フリーズ」が韓国ギャラリー協会と提携し、2022年にソウルで新たなアートフェアを開催することを発表した。
フリーズ・ソウルは、22年9月2日〜5日の会期でソウルの中心部・江南地区にある複合施設・COEXで開催。初回には約100のギャラリーが参加し、現代美術に加え、古代から20世紀までの作品を紹介する「フリーズ・マスターズ」セクションも設けられる。また、地元のギャラリーや組織と連携した「フリーズ・ウィーク」も開催予定となっている。
フリーズ・アートフェアのディレクター、ビクトリア・シダルは、「ソウルは、優れたアーティスト、ギャラリー、美術館、コレクションを擁するフリーズにとって、まさに理想郷です」と評価しつつ、次のように意気込む。「韓国のギャラリー協会とともに、いまの時代にふさわしいコラボレーションの精神で仕事ができることを光栄に思います。世界中のギャラリーが一堂に会し、ソウルの活気あるアートシーンを称える、見逃せない1週間をともにつくりあげていきたいと思います」。
この新しいフェアと同時に、20年の歴史を持つ韓国の代表的なアートフェア「KIAF ART SEOUL」も開催。韓国ギャラリー協会会長のファン・ダルスンは、「韓国のアートマーケットに対する世間の関心が高まっているなか、韓国最大のアートフェアとフリーズのコラボレーションは、ソウルが世界のアートマーケットのハブであること、そして韓国がアジアのアートマーケットの主要な目的地であることを裏付けるものとなるでしょう」と述べている。
1991年にロンドンで創刊された現代美術と文化の専門誌である『フリーズ』を刊行しているフリーズ社は、2003年から毎年10月にロンドンのリージェンツ・パークで「フリーズ・ロンドン」を開催。12年に「フリーズ・ニューヨーク」と「フリーズ・マスターズ」を、19年には「フリーズ・ロサンゼルス」を立ち上げた。22年に開催されるフリーズ・ソウルは、同社にとって5つ目のフェアとなり、アジアにおける初のフェアとなる。