台北ビエンナーレ2027、セシリア・アレマーニを起用。アレマーニによるアジア初の大型国際展【2/2ページ】

第59回ヴェネチア・ビエンナーレで示した視座

 アレマーニの国際的な評価を決定づけたのが、2022年の第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展だ。レオノーラ・キャリントンの著作から着想を得た企画展「The Milk of Dreams」では、58ヶ国から213組のアーティストを紹介。身体の変容、人間とテクノロジーの関係、人間と自然環境のつながりをテーマに掲げ、80万人以上の来場者を集めた。同展は近年のヴェネチア・ビエンナーレのなかでも高い評価を受けた回として知られている。

 また、2018年には「Art Basel Cities: Buenos Aires」の芸術監督を務めたほか、2017年にはヴェネチア・ビエンナーレのイタリア館をキュレーション。さらにニューヨークの「フリーズ・プロジェクツ」や各国の美術館・非営利機関で数多くの展覧会を手がけるなど、国際的に幅広い活動を展開している。

 今回の任命に際しアレマーニは、「現代美術の言説形成において重要な歴史を持つ台北ビエンナーレを託されたことを光栄に思う。アジアで初めてのキュラトリアルプロジェクトに取り組めることに大きな期待を抱いている」とコメント。「現在の世界情勢のなかで、台北ビエンナーレのようなプラットフォームはこれまで以上に重要性を増している。創造的な表現と文化的レジリエンスを支える場として、芸術が対話を生み出す力を示す機会になるだろう」と語った。

 いっぽう、TFAM館長のロウ・リージェンは、「台北ビエンナーレはグローバルな芸術動向とアジア固有の歴史・文化が交差する場であり続けてきた。アレマーニの視点は、台北という土地の特性を尊重しながら、国際的な芸術対話をさらに活性化させるだろう」と期待を寄せている。

 2027年の台北ビエンナーレは、国際協働と地域性、そして批評的な探究を軸に展開される予定だ。展覧会の詳細やテーマ、参加アーティストなどについては今後順次発表されるという。