アメリカを代表する映画監督のひとり、デヴィッド・リンチが78歳で逝去した。
リンチは1946年生まれ。1980年発表の『エレファント・マン』で一躍その名が知られ、86年には『ブルーベルベット』を発表。また90年には、テレビドラマ『ツイン・ピークス』を手がけ、自身も俳優として出演した。2006年には第63回ヴェネチア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞。
いっぽう、画家としてのキャリアも半世紀に及んでおり、絵画やドローイングだけでなく、写真や版画、彫刻、音楽など、様々な分野にまたがる作品を制作。2019年には東京・原宿のGYRE GALLERYで個展「デヴィッド・リンチ 精神的辺境の帝国」が開催され、ペインティングやドローイング、写真、水彩画などが展覧された。また22年にはペース・ギャラリーへの所属も発表されるなど、アーティストとしても注目を集める存在だった。
リンチの公式Facebookには、「彼がいなくなったいま、世界には大きな穴が開いています。 しかし、彼が言うように、『穴ではなくドーナツに目を向けてほしい』」とのコメントが掲載されている。