独立行政法人国立美術館が、Adobe Foundationとの協働により「Connecting Children with Museums」と題したプログラムを、全国の7つの国立美術館(東京・京都・大阪・石川)で実施する。
これらのプログラムは、夏休み期間の7月から9月にかけて子供や子供連れの来館者を対象に展開されるもの。現代の子育て環境においては、「美術館に子供を連れて行きづらい」という声が少なくない。そこで、国立美術館では、子供たちが芸術に触れる機会を広げることを目指し、この取り組みを開始した。
東京エリアでは、東京国立近代美術館が9月21日と22日に「Family Day こどもまっと」を開催し、館内探検や対話鑑賞などの子供向けプログラムを実施する。また、国立西洋美術館は9月中旬から下旬にかけて乳幼児連れ来館者向けの特別開館日を設ける予定だ。国立新美術館では、8月10日に夏休みワークショップ「手ぶらでブラっと工作室 2024」を開催し、子供から大人まで参加できる工作体験を提供する。国立映画アーカイブでは、7月26日から8月3日にかけて「こども映画館 2024 年の夏休み★」と題した特別上映会を行い、子供参加型の企画も用意している。
北陸・関西エリアでも多彩なプログラムが展開される。国立工芸館は7月21日と8月17日に「たんけん!こども工芸館~光と影のヒミツ~」を実施し、ワークシートの配布やバッジづくりなどの活動を通じて子供たちに工芸の魅力を伝える。京都国立近代美術館では、8月3日に「もまっくファミリーアワー」として特別開館し、ワークシートの配布やお仕事体験などを行う。国立国際美術館は8月25日に「こどもまんなか NMAO ファミリー☆デー!」を開催し、子供連れの来館者が楽しめるプログラムを提供する。また、8月24日と25日には「びじゅつあーすぺしゃる『いろいろみ~ろ』」として、誰でも参加できるプログラムも実施される。
これらの取り組みにより、国立美術館は子供たちが周囲に気兼ねなく美術を楽しむことができる環境を整備し、家族での来館を促進することを目指している。詳細およびプログラムの申し込みについては、各美術館のウェブサイトを参照してほしい。