アメリカ・ホワイトハウスは11月20日、そのアートコレクションにイサム・ノグチ(1904〜1988)の彫刻作品を加えたことを発表した。アジア系アメリカ人の作品が同コレクションに収蔵されるのはこれが初めて。
ホワイトハウスのアートコレクションは主に大統領の肖像画から始まったが、19世紀後半には、数点の風景画が収蔵されるようになった。その後、正式に恒久的にコレクションが確立されたのはジョン・F・ケネディ政権になってからのこと。以来、専門の学芸員導の下でコレクションは成長し続け、現在では500点以上の規模となっている。
今回収蔵されたのは、イサム・ノグチが1962年に制作した彫刻作品《Floor Frame》。地面に潜り込んだり、突き出たりしているようにも見えるこの作品は、地面に直接設置されることを想定してつくられたものであり、ホワイトハウスではローズ・カーデンがその居場所となる。
現在のファーストレディーであるメラニア・トランプは、この作品収蔵について「この彫刻は、私たちの国の最高の芸術の多様性を示すだけでなく、アジア系アメリカ人の芸術家たちが私たちの国の景観に大いに貢献していることを強調するものだ」とのコメントを発表している。
なおイサム・ノグチは、2021年4月24日より東京都美術館で大規模回顧展「イサム・ノグチ 発見の道」展が開催予定だ。