今年秋に東京都美術館で開催予定だった「イサム・ノグチ 発見の道」展。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により延期となっていた本展の会期が、2021年4月24日~8月29日に決定した。
イサム・ノグチ(1904~88)は日本人の父と米国人の母の元に生まれ、アイデンティティの葛藤に苦しみながらも、独自の彫刻哲学を打ち立てた20世紀を代表するアーティスト。20代でブランクーシと出会い、そのビジョンに決定的な影響を受けたノグチは、自然と通底する抽象のフォルムが生み出す世界を生涯をかけて追い求めた。
戦争により両親の祖国が敵同士になるという出来事を経験し、平和への強い願いを込めた作品も数多く残したノグチ。本展ではノグチの「発見の道」をたどりながら、日本文化への深い洞察やその今日的な意味を明らかにし、彫刻芸術の核心に触れる機会となる。