世界的なアワードのひとつである「イサム・ノグチ賞」の2019年の受賞者に、「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」創設者でありデザイナーの川久保玲が決定した。
同賞は、革新性や優れた国際感覚、東西文化交流への貢献など、世界的に活躍した彫刻家イサム・ノグチ(1904~88)の精神に通じる活動を行う建築家や芸術家、デザイナーに贈られる賞。これまで受賞者には、ノーマン・フォスター(2014)、杉本博司(2014)、ジャスパー・モリソン(2015)、谷口吉生(2015)、エリン・ジンマーマン(2016)、安藤忠雄(2016)、千住博(2017)、深澤直人(2018)らがいる。これまでファッション分野からの受賞者はおらず、今回の川久保が初となった。
同賞を主催するノグチ美術館は「川久保玲は現代においてもっとも輝かしく、イノベーティブなデザイナーのひとり」とし、「一貫して美やファッションとは何かという固定概念に抗い、イサム・ノグチ同様、デザインとアートは本質的に異なるという考えに対して挑戦してきた」とコメント。
また川久保はリリースの中で次のようにコメントしている。「私はアーティストでも建築家でも、ましてやプロダクト・デザイナーでもありません。つねに存在しない新しい何かを生み出そうとし、それをビジネスにしてきました。妥協なしに新しいものをつくることはそれほど受け入れられることではありません。つねに保守的な意見や権威と闘う必要があるのです。私はこれらかも、もっともっと闘い続けていきます」。
授賞式は米ニューヨークのノグチ美術館(THE NOGUCHI MUSEUM)で5月2日に行われる。