今年6月から、コロナ禍において中止・延期となった演劇の資料を収集してきた早稲田大学坪内博士記念演劇博物館。同館が、その公開・発信を目的としたオンライン展示「失われた公演―コロナ禍と演劇の記録/記憶」を公開した。
本展は、コロナ禍の影響下にある現在を演劇という視座から記録し、2020年に上演が叶わなかった公演の記録/記憶を後世に伝えることを目的に開催。つくり手・観客の思いや声をすくい上げ、「苦境に立ち向かい続けている演劇の現場へのエールになることを願うもの」としている。
現在は、古典芸能から現代演劇まで、約90団体から約450点以上の資料(チラシ、ポスター、台本、映像など)が集結。ウェブサイトでは公演チラシの画像のほか、公演予定であった日時や会場、公演関係者らによるコメントを紹介する。
今後も資料提供は募集中で、2021年春には現物による企画展の開催も検討中。なお現在同館では、映画とテレビドラマを主な対象に、多様なLGBTQ+表象を紐解く展覧会「Inside/Out ─映像文化とLGBTQ+」が開催されている(2021年1月15日まで)。こちらもあわせてチェックしてほしい。