美術分野への公的支援を。アーティストらが緊急対策要請の賛同者募る

美術関係者らが、新型コロナウイルスによって影響を受ける美術分野への公的支援を求め、署名活動を開始した。今月にも文化庁に提出する。

「art for all」より

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けている文化芸術分野。そのなかで、美術関係者らは政府に対し、美術に特化した支援策を求めるキャンペーンを開始した

 コロナ禍において、演劇や映画など様々な文化ジャンルが公的支援の必要性を訴え、その声を行政にも届けてきた。しかしながら美術に関しては、これまでまとまった動きは見られなかった。今回スタートした「art for all 美術への緊急対策要請」は、この現状を踏まえたもので、有志が会議を重ね、政府へ提出するための要請書を作成。7月6日まで賛同者を募り、実際に政府へ提出することを目標としている。

 要請書は、「実態に即した緊急支援を求めます」「不測時に備えた美術分野の環境整備を求めます」「国の文化芸術政策の決定プロセスへの恒常的な参加を求めます」という3つの要請から構成。このなかでは、第3次補正予算案の検討についても言及されている。

 文化芸術に関する公的支援については、政府が第2次補正予算で560億円を計上。また各地方自治体もそれぞれ独自の支援策を打ち出している。今回の要請は、こうした支援策からも漏れるアーティストを支援するための、より広範囲な政策を求めるものだ。

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