今週末に見たい展覧会ベスト15。「少女漫画」、森万里子から「DESIGNART TOKYO」、志賀理江子まで【3/3ページ】

「志賀理江子 なぬもかぬも」(青森県立美術館)

 写真家・志賀理江子の過去最大規模の個展「なぬもかぬも」が、10月31日に青森県立美術館で開幕する。同館の開館20周年と東日本大震災から15年の節目に開催される本展では、志賀が震災前後から活動の拠点としてきた東北への洞察をもとに、写真や映像、テキスト、インスタレーションを通してその表現を振り返る。

志賀理江子《行ってはいけない、戻ってこい》(2026)

 2008年に宮城県名取市北釜地区へ移住した志賀は、地域の人々との交流を重ねながら制作を続け、東日本大震災を経て写真シリーズ《螺旋海岸》を発表した。本展のタイトル「なぬもかぬも」は三陸沿岸部に伝わる方言で、「お手上げだ」「一切合切」など、使う人や状況によって異なる意味を持つ。

 会場では、《螺旋海岸》以降の作品を中心に、架空の人物「褜男(えなお)」をめぐる物語とイメージからなる《なぬもかぬも》(2025)を再構成。さらに《あの夜のつながるところ》(2022)、《風の吹くとき》(2022~23)や新作を通して、震災の記憶と東北の現在を見つめ直す。

会期:2026年10月31日~2027年3月14日
会場:青森県立美術館 企画展示室全室
住所:青森県青森市安田字近野185
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:11月9日・24日、12月14日・24日~2027年1月1日、1月12日・25日、2月8日・13日~25日、3月8日
料金:一般1700円 / 大学生1200円 / 18歳以下・高校生無料

「DESIGNART TOKYO 2026」(東京都内各所)

 デザインとアートの祭典「DESIGNART TOKYO 2026」が、10月30日から11月8日まで東京都内各所で開催される。10回目となる今回は、世界13か国から約150組のクリエイターが参加。デザイン、アート、インテリア、ファッションなど、多様な領域の作品やプロジェクトを紹介する。

 今回のメイン会場となるのは、2025年に廃止された東京高速道路(KK線)。「AUTOBAHN」と題し、建築デザインスタジオALTEMYが手がける空間に、国内外のクリエイターによる作品が集結する。DAIKANと130による《FLUX TABLE》や、ICOMAによるロボットアームを用いたインスタレーションなどが展示される。

 また、パリのコンセプトストア「Merci」の共同創業者ジャンリュック・コロナ・ディストリアがキュレーションするマーケット「AUTOBAHN - The Design Store」も開催。作品の展示・販売に加え、トークイベントや飲食スペースなどを通じて、デザインと都市の新たな関係を探る。

会期:2026年10月30日~11月8日(メイン会場は10月30日~11月3日)
会場:東京都内各所(メイン会場:KK線〈旧東京高速道路〉数寄屋橋交差点~銀座一丁目)
住所:東京都中央区銀座周辺ほか
開館時間:会場により異なる
休館日:会場により異なる
料金:会場により異なる(メイン会場は有料)

「六本木アートナイト 2026」(六本木エリア各所)

 東京・六本木の街を舞台にしたアートの祭典「六本木アートナイト 2026」が、10月31日から11月1日にかけて開催される。3年ぶりにオールナイト開催が復活する今回は、美術館や商業施設、公共空間などを舞台に、約60のプログラムが展開される。

過去の「六本木アートナイト」開催風景

 今年の「RAN Focus」ではフランスに注目。ヨアン・ブルジョワ・アートカンパニーがトランポリンや回転する舞台装置を用いたパフォーマンスを披露するほか、シャルル・ペティヨンによるバルーンを用いたインスタレーション、オリヴィエ・グロステットが市民とともに制作する巨大な段ボール建築などが登場する。

 さらに、クレダ&プティピエールによる「水浴」をテーマにしたパフォーマンスや、レイラ・カによるダンス作品など、多彩なプログラムを実施。街全体を舞台に、鑑賞するだけでなく、身体を動かし、参加することでアートを体験する一夜となる。

会期:2026年10月31日~11月1日
会場:六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、六本木商店街ほか
住所:東京都港区六本木周辺
開催時間:10月31日17:00~11月1日6:00(コアタイム)※インスタレーションは10月31日10:00~11月1日22:00に鑑賞可能
料金:無料(一部のプログラムおよび美術館企画展は有料)

「GO FOR KOGEI DIALOGUES / APERTO」(金沢市内各所)

 工芸の新たな可能性を探るプロジェクト「GO FOR KOGEI DIALOGUES / APERTO」が、10月31日から石川県金沢市内各所で開催される。現在、ヴェネチア・ビエンナーレと同時期に展覧会を開催しているGO FOR KOGEIが、その成果を北陸での新たな実践へとつなげる試みだ。

メインビジュアル

 今回始動するのは、対話を通じて「つくること」を考察する「DIALOGUES」と、次世代アーティストによる展示を行う「APERTO」の2つのプロジェクト。前者では、建築家やキュレーター、批評家らを招き、工芸と現代アートの関係を多角的に議論する。初回には建築家のクラパット・ヤントラサストやキュレーターの秋元雄史らが参加する。

 いっぽう「APERTO」では、O33、吉皓鈴、髙橋稜、寺嶋勇人、宮城葵色、レイモンド愛華、山下茜里の7組が参加。素材や技法だけでなく、身体、土地、歴史、他者との関係から「工芸的なるもの」を捉え直す。

会期:2026年10月31日~11月29日(期間中11日間開催)
会場:石川県金沢市内各所(白鷺美術、スタジオあ、Noetica、Pasand by ne Quittez pas 金沢、玄門寺ほか)
住所:石川県金沢市内各所
開催時間:会場・プログラムにより異なる
休館日:会場により異なる
料金:APERTO鑑賞無料/DIALOGUESはプログラムにより異なる(要予約のプログラムあり)

「Tokyo Jazz Club」(旧ナインアワーズ大手町)

 現代アートと音楽、パフォーマンスを横断する新たなイベント「Tokyo Jazz Club」が、11月1日から8日まで東京・神田錦町の旧カプセルホテルで開催される。

会場となる旧ナインアワーズ大手町 Photo by Carmen Molina

 会場では、かつての宿泊カプセルやロッカールーム、ラウンジなどを展示空間に転換。マウリツィオ・カテラン、ガブリエル・オロスコ、アーサー・ジャファ、リヴァーネ・ノイエンシュワンダー、シアスター・ゲイツらの作品を紹介するほか、インタラクティブなゲームや映像、サウンドを用いた展示も行われる。

 また、サイラス・ゴバービルとBlank Formsが共同キュレーションするパフォーマンスプログラムには、灰野敬二、ソフィ・ソリヴォー、Standing On The Cornerら49組が参加。即興や協働、交流を重視するジャズの精神を手がかりに、アートと音楽の新たな接点を探る。

会期:2026年11月1日~11月8日
会場:旧ナインアワーズ大手町
住所:東京都千代田区神田錦町3-11-15
開館時間:11月1日・3日・7日 14:00~23:00、11月2日・4日~6日 17:00~23:00、11月8日 14:00~18:00
休館日:会期中無休
料金:Club Pass 4000円(全日程入場可)/General Pass 2500円(指定日時入場)/19歳以下無料 ※有料パスは20歳以上対象 

編集部

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2026.10.30 - 11.08
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