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「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」(国立新美術館)開幕レポート。少女マンガがつくり出した豊かな文化を3人の代表作からひも解く

東京・六本木の国立新美術館で、1970年代に少女マンガ表現の可能性を広げた3人のマンガ家の軌跡を紹介する「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」が開幕した。会期は27年2月8日まで。会場の様子をレポートする。

文・撮影:安原真広(編集部)

「少女漫画の金字塔」セクションに展示された萩尾望都、山岸凉子、大和和紀の作品をプリントしたバナー

 東京・六本木の国立新美術館で、1970年代に少女マンガ表現の可能性を広げた3人のマンガ家の軌跡を紹介する「少女漫画・インフィニティ 萩尾望都×山岸凉子×大和和紀 三人展」が開幕した。会期は27年2月8日まで。企画担当は同館主任研究員の吉村麗。

 本展は、少女マンガの歴史において重要な位置を占める萩尾望都(はぎお・もと)、山岸凉子(やまぎし・りょうこ)、大和和紀(やまと・わき)の3人のマンガ家の仕事を振り返る展覧会だ。萩尾、山岸、大和はいずれも1960年代後半にデビューし、1970年代に少女マンガの表現の可能性を大きく広げた。以来、現在に至るまで精力的に作品を発表し続けている。

萩尾望都のセクション

 萩尾望都は1949年福岡県生まれ。『ルルとミミ』(1969)でデビューした。永遠に生きる吸血鬼(バンパネラ)・エドガーを主人公にした連作『ポーの一族』(1972-76)や、ギムナジウムの少年たちの心の機微を描いた『トーマの心臓』(1974)、SF作品である『11人いる!』(1975)や『銀の三角』(1980-82)などを手がけた。2012年には少女マンガ家では初となる紫綬章を受章し、2019年に文化功労者に選出された。

山岸凉子のセクション

 山岸凉子は1947年北海道生まれ。『レフトアンドライト』(1969)でデビューし、バレエを題材とした『アラベスク』(1971-75)で注目を集める。若き日の聖徳太子を描いた『日出処の天子』(1980-84)のほか、東西の神話や伝承をモチーフにした物語や幻想ファンタジー、ホラー、サイコスリラーなど多岐にわたる作品を発表している。

大和和紀のセクション

 大和和紀は1948年北海道生まれ。『どろぼう天使』(1966)でデビュー。大正時代の女学生と軍人の恋を描いた『はいからさんが通る』(1975-77)や、『源氏物語』を翻案しながらマンガ化した『あさきゆめみし』(1979-93)などで広く知られている。

 展示担当の吉村は本展の開催意図について次のように述べた。「国立美術館では初の大規模少女マンガ展となります。70年代の少女マンガ黄金期に現れた萩尾さん、山岸さん、大和さんの3人に協力してもらうことで、世界的に見ても特殊な文化である少女マンガが培ってきた多様性やマンガ文化全体に与えた影響、その革新性について紹介できる展覧会を目指しました」。

編集部