三連休に見たい展覧会ベスト8。日本と韓国の現代美術からリナ・バネルジー、ルネ・ラリックまで【3/3ページ】

今週開幕

「下村観山展」(東京国立近代美術館

展示風景より、下村観山《弱法師(よろぼし)》(1915)

 東京・竹橋にある東京国立近代美術館で「下村観山展」が始まっている。レポート記事はこちら

 日本画家・下村観山(1873〜1930)は、紀伊徳川家に代々仕える能楽師の家に生まれた。幼いときより画の才能を発揮し、橋本雅邦に学んだのちに東京美術学校(現・東京藝術大学)に第1期生として入学。卒業後は同校で教鞭を執るも、校長の岡倉天心とともに同校を辞職し日本美術院の設立に参加する。岡倉の指導や、1903年からの2年間のイギリス留学・欧州巡遊などから技術力を磨き、横山大観、菱田春草らと新しい日本美術の道を拓いた。

 本展は、関東圏では13年ぶりとなる大規模な観山の回顧展となる。観山作品のなかで唯一重要文化財に認定されている《弱法師》を含む、全150点を超える作品から観山の画業をたどる内容となる。超絶技巧で知られる観山だが、そのモチーフや和洋折衷の不思議な表現方法も特徴のひとつとなっており、改めて作品制作の背景を紐解き、観山芸術の意義を再検証する点も本展の見どころとなっている。

会期:[前期]2026年3月17日~4月12日、[後期]4月14日〜5月10日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル 9:00~20:00) 
開館時間:10:00~17:00(金土~20:00) ※入館は閉館30分前まで 
休館日:月(ただし3月30日、5月4日は開館) 
料金:一般 2000円 / 大学生 1200円 / 高校生 700円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名 無料

リナ・バネルジー「You made me leave home…」(エスパス ルイ・ヴィトン東京

エスパス ルイ・ヴィトン東京での展示風景(2026) Photo by Jérémie Souteyrat / Louis Vuitton

 エスパス ルイ・ヴィトン東京で、南アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジーによる個展「”You made me leave home…」が開催されている。レポート記事はこちら

 リナ・バネルジーは1963年インド・コルカタ生まれ。現在はニューヨークを拠点に活動している。多文化性や移民性、ジェンダー、帝国主義といったテーマを鮮やかで複雑な視覚言語で表現してきた。また、理系のバックグラウンドを活かし、90年代後半より一貫して「境界をまたぐ身体と物語」に焦点を当ててきた。

 30年近くに及ぶ創作活動を通じて、現代社会において重要なテーマを探求し続けてきたバネルジー。今回の展示では、地球規模の移動と植民地主義の遺産というテーマのもと、インスタレーションから彫刻、絵画に至るまで、作家自身が厳選した19点の作品が紹介されている。

会期:2026年3月19日〜9月13日
会場:エスパス ルイ·ヴィトン東京
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ·ヴィトン表参道ビル 7F
電話番号:0120-00-1854
開館時間:12:00〜20:00
休館日:ルイ·ヴィトン 表参道店に準ずる
料金:無料

「ルネ・ラリック展 -ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術-」(国立工芸館

 国立工芸館では、3月20日から「ルネ・ラリック展―ガレ、ドームから続く華麗なるフランスの装飾美術―」が開催される。

 ラリックはジュエリーとガラスの両分野で革新をもたらした作家であり、アール・ヌーヴォーからアール・デコへと移行する時代の美意識を体現した存在として知られる。本展は、ラリックに焦点を当て、その作品を中心に約120点を通してフランス装飾美術の展開を紹介するものだ。国立工芸館に寄託された井内コレクションを軸に、ラリックの代表的なジュエリーや花瓶、香水瓶などを展示。さらに、エミール・ガレやドーム兄弟といった同時代の作家によるガラス作品、家具、ポスターなどもあわせて紹介し、当時の豊かな造形文化の広がりを示す。

 展示は、ガレとドームによる自然表現から始まり、ラリックのジュエリーからガラスへの展開、そしてアール・デコ期の造形へと至る構成で、時代の変遷とともに変化する装飾美術の様相を立体的にたどる。また、照明デザイナーによるライティングが施され、ガラスの透明感や光の反射によって生まれる繊細な表情を引き出す演出も見どころのひとつとなる。

会期:2026年3月19日〜9月13日
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:09:30~17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日:月(ただし3月30日、4月6日、27日、5月4日は開館)、5月7日
料金:一般 1200円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名 無料