今週末に見たい展覧会ベスト11。「笹本晃」展から「神戸六甲ミーツ・アート2025」まで【5/6ページ】

「笹本晃 ラボラトリー」(東京都現代美術館

笹本晃 Point Reflection(ヴィデオ) 2023よりスチル © Aki Sasamoto. Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo

 東京都現代美術館では、アーティスト・笹本晃の個展「笹本晃 ラボラトリー」が開催される。会期は8月23日〜11月24日。

 笹本晃はニューヨークを拠点に、彫刻や装置による空間構成と即興的なパフォーマンスを組み合わせた独自の手法で国際的に注目されるアーティスト。本展は、笹本が2000年代半ばより展開してきた約20年にわたる活動を回顧し、その変遷と現在地をたどる初の本格的個展となる。

 日常的な所作や個人的な記憶を語りに取り込みながら、観察・記録・構築というプロセスを通じて空間と時間の在り方を問い続けてきた笹本。彫刻的な造形物は、パフォーマンスの舞台装置であると同時に、思いがけない展開を引き出す「スコア」として機能し、会期中にはその空間で複数回のパフォーマンスも行われる予定だ。

 展覧会タイトル「ラボラトリー」は、実験や観察の場という意味を持ち、私たちがこの世界で起こる現象に目を凝らすための視点としても機能する。初期から最新作までを網羅し、動植物や気象現象といった自然界への関心も交えながら、笹本作品の変化と深化を動的に体感できる機会となるだろう。

会期:2025年8月23日〜11月24日
会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(8・9月の毎金〜21:00)※入室は閉館の30分前まで
休館日:月(9月15日、10月13日、11月3日、11月24日は開館)、9月16日、10月14日、11月4日
料金:一般 1500円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1000円 / 中高生 600円 / 小学生以下 無料

「開館30周年記念展 日常のコレオ」(東京都現代美術館)

 東京都現代美術館では、開館30周年を記念して国際展「日常のコレオ」が開催される。会期は8月23日~11月24日。

 本展は、「日常」に潜む制度や規範、そしてそこに抗い逸脱する創造的な身振りに注目し、アジアを中心に15を超える国と地域で活動する約30組のアーティストによる絵画、映像、写真、インスタレーション、パフォーマンスやワークショップなど様々な表現方法を用いた作品が紹介される。

 展覧会タイトルにある「コレオ(コレオグラフィー)」は、制度によって規定される振る舞いと、それに対する批評的応答の両義を含む。本展では、家庭、都市空間、美術館など多様な場所での人々の営みに焦点をあて、抑圧の力学やそこに生まれる抵抗、ユーモアを可視化する。

 東京でのリサーチを経て制作された新作も多数登場。同館のある深川・木場エリアを題材にしたパフォーマンスや、移民コミュニティと連携した参加型作品など、地域との関わりも重視された作品が展開される。

会期:2025年8月23日~11月24日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話番号:03-5245-4111
開館時間:10:00~18:00(8月、9月の金は〜21:00) ※展示室入場は閉館の30分前まで
休館日:月、9月16日、10月14日、11月4日(9月15日、10月13日、11月3日、11月24日は開館)
料金:一般 2100円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1100円 / 中高生 500円 / 小学生以下 無料