今週末に見たい展覧会ベスト25。ミロ、鴨居玲、加藤泉にゴッホまで【7/8ページ】

「加藤泉 何者かへの道」(島根県立石見美術館

加藤泉 無題 2014 ©2024 Izumi Kato 撮影=佐藤祐介

 アーティスト・加藤泉の国内では過去最大規模の個展「加藤泉 何者かへの道」が、島根県立石見美術館で開催される。会期は7月5日~9月1日。

 加藤泉は1969年島根県生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。1990年代末より画家としての活動をはじめ、シンプルな顔かたちの「人がた」を一貫して表現してきた。

 地元・島根での個展となる本展では、初公開となる高校時代の油絵から最新作までが一堂に展示。一貫して取り組んでいる「ひとがた」の表現の変遷をたどることができる。また、2000年代以降に取り組む木彫作品、石、布、ソフトビニール、プラモデルなど幅広い素材を取り入れた作品も展示。バラエティ豊かな加藤の作品世界を概観できるだろう。

会期:2025年7月5日~9月1日
会場:島根県立石見美術館
住所:島根県益田市有明町5-15
開館時間:9:30~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:火(8月12日は開館) 
料金:一般 1300円 / 大学生 600円 / 高校生以下無料 

「これからの風景 世界と出会いなおす6のテーマ」(静岡県立美術館) 

 静岡市の静岡県立美術館で風景画や風景表現に焦点を当てた展覧会「これからの風景 世界と出会いなおす6のテーマ」が開催される。会期は7月5日〜9月23日。

 同館は風景画や風景表現のコレクションを収集の柱としてきた。本展はこれらコレクションを現代にも通底する身近な問題にも接続する6つのテーマ(記憶/鑑賞/観光/場所/環境/対話)でとらえなおす。「鑑賞」をテーマとする章では、触図(触って分かる図や絵)や音声ガイドなどを手がかりに、視覚以外の感覚を通して風景画を鑑賞する方法を提案する。

 普遍的に思える風景画を、時代や立場を越えた多様な他者のまなざしを通して、出会いなおすきっかけとなりそうだ。

会期:2025年7月5日~9月23日
会場:静岡県立美術館
住所:静岡市駿河区谷田53-2
電話番号:054-263-5755
開館時間:10:00~17:30 ※入館は閉館の30分前
休館日:月(祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館)
料金:一般 1000円 / 70歳以上 500円 / 大学生以下 無料 /

「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」(静嘉堂文庫美術館

 古美術のなかの神、仏、そして人の姿に注目する入門展「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」が、東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館で開催される。会期は7月5日〜9月23日。

 物語や和歌を主題としたやまと絵に描かれた人物、神を表現した絵、禅宗を中心に愛好された道教や仏教の高僧などを描いた絵、中国の故事を題材にした絵などをとりあげる。

 「この人は誰?」「このポーズの意味は?」「何をしているところ?」など、神仏と人物が表されるときの約束事や背景にあるストーリーを、やさしくひも解きながら紹介する展覧会となる。

会期:2025年7月5日〜9月23日
会場:静嘉堂文庫美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-1−1 明治生命館1F
開館時間:10:00〜17:00(毎月第4水曜日は〜20:00、9月19日、20日は〜19:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(7月21日、8月11日、9月15日、22日は開館)、7月22日、8月12日、9月16日
料金:一般 1500円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下 無料