野町和嘉―人間の大地(世田谷美術館)

世田谷美術館で、写真家・野町和嘉(1946〜)の50年にわたる活動の足跡をたどる展覧会「野町和嘉―人間の大地」が開催される。会期は7月5日~8月31日。
野町は1972年、25歳のときにサハラ砂漠を訪れ、大きな転機を迎えた。辺境に関する情報が乏しい時代、出会った旅人と地図を分け合うような行程のなかで、野町は蒼穹の下に開けた地平線と、古来より連綿と続く人々の営みに魅せられていくこととなる。写真が認められ各国のグラフ誌に掲載されるようになると、野町はさらに旅を続けて様々な土地や人々を撮影。その膨大な作品群は、デジタル・テクノロジーにより「アイロン掛けされた一枚のシーツで覆ったように急速度で画一化されつつある」現在では見ることのできない、貴重な人と大地のドキュメントとも言えるだろう。
本展では、「サハラ」「ナイル」「エチオピア」「グレート・リフト・ヴァレー」「チベット」「メッカとメディナ」「アンデス」といった7つのテーマから代表作品が展示される。
会期:2025年7月5日~8月31日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
電話番号:03-3415-6011
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日
料金:一般 1400円 / 65歳以上 1200円 / 大学生・高校生 800円 / 中学生・小学生 500円 / 未就学児は無料
書斎を彩る名品たち─文房四宝の美─(永青文庫)

東京・目白台の永青文庫で、夏季展「書斎を彩る名品たち─文房四宝の美─」が7月5日より開催される。
書や画をしたためる際に不可欠な筆・墨・硯・紙は、中国で長い歴史を経て進化し、知識人に愛玩されて「文房四宝(ぶんぼうしほう)」と呼ばれるようになった。
本展は、永青文庫の設立者・細川護立も愛好したこの文房四宝をテーマに、その収集品から「硯で墨をすって筆で紙に書く」という行為を彩った文具の数々を紹介するものとなる。
会期:2025年7月5日~8月31日
会場:永青文庫
住所:東京都文京区目白台1-1-1
電話番号:03-3941-0850
開館時間:10:00〜16:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日
料金:一般 1000円 / シニア(70歳以上) 800円 / 大学生・高校生 500円 / 中学生以下・障がい者手帳をご提示の方及びその介助者は無料
特別展「究極の国宝 大鎧展─日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界─」(春日大社)

奈良にある世界遺産・春日大社が、特別展「究極の国宝 大鎧展─日本の工芸技術の粋を集めた甲冑の美の世界─」を国宝殿で開催する。会期は7月5日~9月7日。
金工、漆工、染織など複数の分野にまたがる工芸作品の集合体である甲冑。とくに平安時代後期から南北朝時代にかけてつくられた大鎧はもっとも格式が高く、上級武将の料として用いられることから「式正の鎧」ともいわれている。春日大社には日本を代表する甲冑として知られる国宝 赤糸威大鎧(梅鶯飾)と国宝 赤糸威大鎧(竹虎雀飾)があり、この二領の大鎧には金工技術の粋を極めた絢爛豪華な飾金物が施されている。
本展では、大鎧のなかでも飾金物が施された大鎧に注目するもの。国宝指定の甲冑類18点(2025年3月末現在)のうち半数の9点が出展される。
会期:2025年7月5日~9月7日
会場:春日大社国宝殿
住所:奈良県奈良市春日野町160
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:8月4日~8月8日
料金:一般 1500円 / 大学・高校生 1200円 / 中学・小学生 500円



















