もうすぐ閉幕
特別展「ミロ展」(東京都美術館)

東京・上野の東京都美術館で、特別展「ミロ展」は7月6日までの開催。会場レポートはこちら。
20世紀を代表する画家、ジュアン・ミロ(1893~1983)はスペインのカタルーニャ州出身。太陽や星、月など自然のなかにある形を象徴的な記号に変えて描いた、詩情あふれる独特な画風が今日においても人気を博している。本展は、没後40年となるミロの世界的な再評価の流れを受けて企画されており、初期から晩年までの代表作約100点を全5章立てで構成することで、その画業の全体を俯瞰するものとなっている。
ミロは自身の制作活動を振り返り次のような言葉を残したという。「3000年後にこれらの作品を見た人たちが、(この画家が)人間の解放を目指したことを理解してくれたら」。ぜひ、現地でその作品を体験してほしい。
会期:2025年3月1日~7月6日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:30(金~20:00) ※入室は閉室の30分前まで
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下、高校生以下 無料
「望月桂 自由を扶くひと」展(原爆の図 丸木美術館)

埼玉・東松山の原爆の図 丸木美術館で、企画展「望月桂 自由を扶くひと」が開催されている。会期は7月6日まで。アーティスト・中島晴矢による展覧会レビューはこちら。
望月桂(1886〜1975)は、日本でもっとも早いアンデパンダン展のひとつとされる黒耀会を結成した芸術家だ。黒耀会は、社会の革命と芸術の革命は自由獲得を標榜する点において不可分であると主張した芸術団体だ。美術に限らず、文学や音楽、演劇など、様々な領域の表現者や労働運動家が参加して1919年に結成された。22年頃に解散するまで4度の展覧会を開催し、プロレタリア美術運動の草分けとして評価されている。
望月の活動はそれだけではなく、黒耀会結成前には一膳飯屋を営み、社会運動家や労働者の集う場を形成。20年代後半には犀川凡太郎の筆名で読売新聞に漫画を描き、その後に平凡社の百科事典の挿絵も手がけた。38年から39年までは漫画雑誌『バクショー』を主宰し、漫画家の小野佐世男や、東京美術学校で望月の同級生だった藤田嗣治も参加している。長野県東筑摩郡中川手村(現・安曇野市)後は、戦後の農地改革を先導し、農民運動に尽力しつつ信州の自然を題材に数多くの風景画を残した。本展は、こうした望月の幅広い活動と、その活動に貫かれた自由と扶助の精神を紹介する。
会期:2025年4月5日~7月6日
会場:原爆の図 丸木美術館
住所:埼玉県東松山市下唐子1401
電話番号:0493-22-3266
開館時間:9:00~17:00
休館日:月(祝日にあたる場合は翌平日)
料金:一般 900円 / 中高生または18歳未満 600円 / 小学生 400円
「WHO ARE WE, WHERE ARE WE GOING? 〜どうぶつ展 わたしたちはだれ? どこへむかうの?〜」PLAY! MUSEUM)

東京・立川のPLAY! MUSEUMで、国立科学博物館とコラボレーションした展覧会「WHO ARE WE, WHERE ARE WE GOING? 〜どうぶつ展 わたしたちはだれ? どこへむかうの?〜」が7⽉6⽇まで開催されている。会場レポートはこちら。
同展は、2022年に国立科学博物館で開催された企画展「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」の巡回展となるもの。今回のPLAY! MUSEUMでの開催にあたって独自の企画展示や体験型インスタレーションが追加されており、「私たちは誰なのか」「どこに向かうのか」といった未来に対して問いを投げかけ、前向きに考えることを促す内容となっている。
また、名和晃平やミロコマチコら9名の現代アーティストが制作した作品群が⼀堂に介する空間「ユートピア」など、PLAY! MUSEUM独自の企画展示も見どころだ。
会期:2025年4⽉16⽇〜7⽉6⽇
会場:PLAY! MUSEUM
住所:東京都⽴川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F
電話番号:042-518-9625
開館時間:10:00〜17:00(⼟⽇祝〜18:00)※⼊場は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:⼀般 1800円 / ⼤学⽣ 1200円 / ⾼校⽣ 1000円 / 中・⼩学⽣ 600円(立川市民は⼀般 1200円 / ⼤学⽣700円 / ⾼校⽣ 600円 / 中・⼩学⽣400円)