2025年春、直島に誕生する新たな美術館「直島新美術館」(館長:三木あき子)。その開館年記念展示アーティストが発表された。
同館の建築設計は安藤忠雄によるもので、地上1階、地下2階の3階建て。カフェが併設されており、敷地面積は6018平米、延床面積は3176平米。ロゴデザインは、ベネッセアートサイト直島の主要美術館である地中美術館や豊島美術館のロゴも手掛けてきたグラフィックデザイナーの祖父江慎が担当した。
開館を記念する2025年の展示では、日本、中国、韓国、インドネシア、タイ、フィリピンなどアジア地域出身の11組による、この場所にあわせて構想された新作や代表作を全エリアで展開するという。
参加作家は、会田誠、マルタ・アティエンサ、蔡國強、Chim↑Pom from Smappa!Group、ヘリ・ドノ、インディゲリラ、村上隆、N・S・ハルシャ、サニタス・プラディッタスニー、ソ・ドホ、パナパン・ヨドマニー。
館長の三木は、本展示について次のようなメッセージを寄せている。「開館を記念する最初の年の展示は、福武總一郎名誉理事長が、今そして未来に伝えたいメッセージを体現する厳選された作品で構成されます。ベネッセアートサイト直島の初期から関わりのあった作家から、2016年以降ベネッセ賞をヴェネツィアからアジアに移すことで関係性を築いてきた作家、さらには近年の現地調査で出会った作家らの代表作や新たなサイト・スペシフィックワークなど多様な作品群を通して、時代や社会・環境、私たちの生き方について問いを投げかけます」。
なお恒久展示の多いベネッセアートサイト直島だが、同館では一部を除いて、ギャラリーごとに異なる緩やかなサイクルで展示替えを行うことで、訪れるたびに変化と動きのある鑑賞体験を創出するという。