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蔡國強

Cai Guo-Qiang

撮影=マチェイ・クーチャ

 蔡國強は1957年中国・福建省生まれ。上海演劇大学卒業後、翌年に日本に渡り、筑波大学で学びながら作家活動を開始。95年以降はニューヨークを拠点にする。火薬を爆発させて描いた「火薬絵画」やパフォーマンスのほか、中国やアジア文化を背景としたインスタレーションを多く手がける。主な作品に、火薬と導火線を使った《万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト》(1993)やネバダ核実験場などを舞台に火薬で小さなキノコ雲をつくる《キノコ雲のある世紀》(1996)など。2005年のヴェネチア・ビエンナーレでは、初出展した中国館のキュレーターを務めた。08年北京夏季オリンピックの開会式ではアーティスティックディレクターを務め、北京市内を打ち上げ花火《歴史の足跡》が縦断する演出を手がけ話題を呼ぶ。

 日本では、香川県直島で各国の人々がジャグジー風呂につかる《文化大混浴》(1998)、広島の原爆ドーム付近で黒い花火を打ち上げた《黒い花火:広島のためのプロジェクト》(2008)を展開するほか、20年に及ぶ交流のある福島県いわき市では、いわきの「廃船」を使った作品なども手がける。1999年 第48回ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、2007年第7回ヒロシマ賞、09年第20回福岡アジア文化賞、12年第24回高松宮殿下記念世界文化賞など受賞歴多数。