「新しい骨董」は、ファッションブランド「途中でやめる」主宰・山下陽光と、2019年のヴェネチア・ビエンナーレの日本館代表のひとりとしても選出されているアーティスト・下道基行、数々のアート/カルチャー書の出版とプロデュースを手がける編集者・影山裕樹の3名によるグループだ。
主な活動歴として、16年に開催された「さいたまトリエンナーレ」では「新しい骨董市」を実施。拾ったゴミや廃材などの販売および物々交換を通じて、「モノに自分なりの価値を見出す楽しみ」「モノに対する自らの価値観や考え方を見つめ直す経験」を同時に提供することを試みた。
現在、広島市現代美術館で開催中の「新しい骨董」展は、夏休みシーズンでありながら、「子供も大人も一緒にみんなでできる」ワークショップではなく、「大人が本気で取り組んだ夏休みの自由研究」を発表するような展示内容。本展は、謎多き「新しい骨董」の活動を紐解くヒントになるとともに、美術館活動の可能性も拓くだろう。