山下陽光、下道基行、影山裕樹によるグループ「新しい骨董」。大人の自由(すぎる)研究とは?

広島市現代美術館が多彩な表現活動について様々な方法による紹介を試み、美術館活動の可能性を探る新企画「夏のオープンラボ」。初回となる今年は、山下陽光、下道基行、影山裕樹によるグループ「新しい骨董」の個展として、「大人が本気で取り組んだ夏休みの自由研究」のような展覧会を開催している。会期は9月17日まで。

本展展示風景 撮影:友枝 望

 「新しい骨董」は、ファッションブランド「途中でやめる」主宰・山下陽光と、2019年のヴェネチア・ビエンナーレの日本館代表のひとりとしても選出されているアーティスト・下道基行、数々のアート/カルチャー書の出版とプロデュースを手がける編集者・影山裕樹の3名によるグループだ。

 主な活動歴として、16年に開催された「さいたまトリエンナーレ」では「新しい骨董市」を実施。拾ったゴミや廃材などの販売および物々交換を通じて、「モノに自分なりの価値を見出す楽しみ」「モノに対する自らの価値観や考え方を見つめ直す経験」を同時に提供することを試みた。

新しい骨董市 2016 撮影:下道基行

 現在、広島市現代美術館で開催中の「新しい骨董」展は、夏休みシーズンでありながら、「子供も大人も一緒にみんなでできる」ワークショップではなく、「大人が本気で取り組んだ夏休みの自由研究」を発表するような展示内容。本展は、謎多き「新しい骨董」の活動を紐解くヒントになるとともに、美術館活動の可能性も拓くだろう。

編集部

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