2026年版:この秋ソウルで見るべき展覧会ベスト17【2/4ページ】

「SOL LEWITT: OPEN STRUCTURE」アモーレパシフィック美術館

「SOL LEWITT: OPEN STRUCTURE」展示風景より

 アモーレパシフィック美術館では、コンセプチュアル・アートを代表するソル・ルウィット(1928〜2007)の韓国初となる大規模個展「Open Structure」が開催される。1960年代の初期作品から晩年の色彩豊かな作品、アーカイヴまで、ウォール・ドローイング、立体、絵画、写真、版画など45点を通してその活動を振り返る。会期は9月1日〜2027年2月28日。

 「アイデア」そのものを作品の中心に据えたルウィットは、線、格子、立方体、モジュールといった単純な要素に規則を与え、それを他者が実行することで作品を成立させた。本展では13点のウォール・ドローイングを同館の建築にあわせて新たに制作。作者の手による唯一の物体ではなく、指示と実行によって繰り返し生成される作品というルウィットの考えを、展示空間そのものを通して提示する。

会期:2026年9月1日〜2027年2月28日 
会場:アモーレパシフィック美術館 
住所:100 Hangang-daero, Yongsan-gu, Seoul 
電話番号:+82 2-6040-2345 
開館時間:10:00〜18:00 
休館日:月、1月1日、旧正月・秋夕の連休 
料金:一般1万8000ウォン

ク・ジョンア「OUSSSMOS」リウム美術館

ク・ジョンア「LAND OF OUSSS [GRAVITTA ]」(2026)展示風景

 リウム美術館では、ク・ジョンア(1967〜)の大規模個展「OUSSSMOS」が開催される。韓国における作家最大規模の個展で、約30年にわたる活動を紹介。M2の展示室にとどまらず、ロビーや壁のあいだ、韓国古美術を展示するM1など館内各所へ作品を展開する。会期は9月5日〜12月27日。

 クは、蓄光、香り、磁力、スケートパークといった視覚だけではとらえきれない要素を用い、空間に潜在する感覚やエネルギーを扱ってきた。「OUSSSMOS」は、2025年のLUMAアルル、2026年のクンストハウス・ブレゲンツに続くプロジェクトの展開でもある。作品と建築、鑑賞者の身体が交差することで、美術館の内部に固定的な方向や中心を持たない環境をつくり出す。

会期:2026年9月5日〜12月27日
会場:リウム美術館
住所:60-16 Itaewon-ro 55-gil, Yongsan District, Seoul,
電話番号:+82 2-2014-6901
開館時間:10:00〜18:00
休館日:月
料金:一般 18000ウォン

フリードリヒ・クナート「The Nearest Faraway Place」(Pace Seoul)

 ペース(Pace Seoul)では、ドイツ出身でロサンゼルスとヨーロッパを拠点とするフリードリヒ・クナート(1974〜)の個展「The Nearest Faraway Place」が開催される。2025年にPaceへ加入したクナートにとって、同ギャラリーのソウル拠点では初の個展。新作の絵画と水彩ドローイングを2フロアにわたって展示する。会期は9月1日〜10月24日。

 クナートは、美術史上の引用とポピュラーカルチャー、風景画、テキスト、ユーモアを混在させながら、郷愁や孤独、憧憬といった感情を扱ってきた。本展では「距離」と「場所」を軸に、曲がり角や丘の向こうへ消えていく道路、夕日を見つめる人物など、到着と出発のあいだに宙吊りになったような風景を描く。水彩による小品から大画面の油彩へと展開し、「ここ」と「遠く」を隔てる心理的な距離を探る。

会期:2026年9月1日〜10月24日 
会場:Pace Gallery Seoul 
住所:267 Itaewon-ro, Yongsan-gu, Seoul 
電話番号:+82 2-790-9388
開館時間:11:00〜18:00 
休館日:月、日 
料金:無料

ゲオルグ・バゼリッツ「Per Mano」(Thaddaeus Ropac Seoul Fort Hill)

ゲオルグ・バゼリッツ《Schatten 2》(2020)

 タデウス・ロパック(Thaddaeus Ropac Seoul Fort Hill)では、今年4月に逝去したドイツの画家ゲオルグ・バゼリッツ(1938〜2026)の個展「Per Mano」が開催される。生前の作家と緊密に協働しながら構想された展覧会で、晩年10年間の制作に焦点を当てる。会期は9月1日〜11月14日。

 中心となるのは、モノタイプによる絵画シリーズ「Darkness Goldness」(2019)と「Schatten」(2020)。いずれも韓国では初公開となる。「Schatten」はイスタンブールのサクプ・サバンジュ美術館(2024)、ビルバオ美術館(2025)での展示以来のまとまった公開となり、2015年のヴェネチア・ビエンナーレで発表された「Avignon」以降、バゼリッツが晩年に繰り返し向き合った身体と老い、死の問題をたどる。

会期:2026年9月1日〜11月14日
会場:Thaddaeus Ropac Seoul Fort Hill
住所:122-1 Dokseodang-ro, Yongsan-gu, Seoul
電話番号:+82 2-6949-1760
開館時間:10:00〜18:00
休館日:日月
料金:無料