「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」(京都市京セラ美術館)
京都市京セラ美術館で「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」が開催されている。会期は9月6日まで。

本展は、テート美術館が所蔵する同館のコレクションを中心に、1990年代の英国美術の革新的な創作の軌跡を多角的に紹介するもの。50名を超える作家による約90点を通して、この時代のクリエイティブな熱狂がいかに世界のアートシーンに決定的な影響を与えたかを検証する。
会場では、ダミアン・ハースト、トレイシー・エミン、ヴォルフガング・ティルマンスなど、サッチャー政権時代を経て緊張感漂う英国社会で登場した実験的な作家たちの作品を一堂に展示。大衆文化、個人的な物語や社会構造の変化などをテーマとし、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多様な手法を用いた作品の数々を見ることができる。
なお、同館の本館 北回廊1階では、歌川国芳の約200点を6つのジャンルに分けて紹介する「浮世絵スーパークリエイター 歌川国芳展」(〜9月23日)が、ザ・トライアングルでは、アーティスト・倉敷安耶による「倉敷安耶:女が生まれて、女が死んで、──母の血、ワイン、チョコレート、アルコール、アルコール、アルコール」(〜8月30日)が開催中。京都ならではのメニューが揃うミュージアムカフェ「ENFUSE」での休憩を挟みつつ、一日たっぷりアートに浸るコースもおすすめだ。
会期:2026年6月3日~9月6日
会場:京都市京セラ美術館
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月
料金:一般 2300円 / 大学生 1500円 / 高校生 900円 / 中学生以下 無料
「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」(広島市現代美術館)
1989年に創設された「ヒロシマ賞」の第12回受賞者、メル・チン(1951〜)の日本初となる個展「第12回ヒロシマ賞受賞記念 メル・チン展」が、広島県の広島市現代美術館で開催されている。会期は10月12日まで。レポートはこちら。

「ヒロシマ賞」は、世界の恒久平和と人類の繁栄を願う「ヒロシマの心」を、美術を通して発信することを目的に、広島市が3年に一度授与している国際的な美術賞。第12回受賞者となったメル・チンは、環境問題などの複雑な社会的課題に動機づけられたアイデアを、既存のカテゴリーにとらわれない手法で表現してきた。日本初個展となる本展は、チンのこれまでの代表的な作品を通してその活動の軌跡をたどる内容となっている。展示構成は、第1部「奇妙な花の下で」、第2部「逃れられない歴史」の2部構成となっている。
展示の最後には、ヒロシマのために制作された新作も公開。『はだしのゲン』の作者である中沢啓治の少年時代をイメージした彫像が、アメリカ軍が広島市に投下した原子爆弾「リトルボーイ」を想起させる大太鼓の上に立ち「ともに立とう」と呼びかけるインスタレーションだ。
同館から車で約14分(バスで約8分)の距離には原爆ドームもある。夏の広島で本展を訪れることは、一人ひとりが改めて平和に向き合い、思考を深める大切な契機となるだろう。
会期:2026年7月25日~10月12日
会場:広島市現代美術館
住所:広島県広島市南区比治山公園1-1
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、9月24日 ※9月21日、10月12日は開館
料金:一般1600円 / 大学生1200円 / 高校生・65歳以上800円 / 中学生以下無料
直島新美術館 新展示
香川県の直島新美術館では、開館記念展示から一部展示替えを行い、サニタス・プラディッタスニーの屋外作品設置、岡﨑乾二郎の作品展示、下道基行の瀬戸内「緑川洋一」資料館のサテライト展示を行っている。会期は11月23日まで。

出展作家は、会田誠、マルタ・アティエンサ、蔡國強、ヘリ・ドノ、インディゲリラ、緑川洋一、下道基行、村上隆、N・S・ハルシャ、岡﨑乾二郎、サニタス・プラディッタスニー、ソ・ドホ、パナパン・ヨドマニー。
地上フロアの北側に併設されたカフェには、瀬戸内海を望むテラス席もあり、豊島や行き交う漁船など、瀬戸内らしい景観を一望できる。地元の食材を活かしたランチやドリンク、出品作家N・S・ハルシャの出身地・南インドからインスピレーションを得た限定メニューなども充実。アート鑑賞とともに、瀬戸内のゆったりとした雰囲気に包まれる特別なひとときを楽しみたい。
会期:2026年6月7日~11月23日
会場:直島新美術館
住所:香川県⾹川県⾹川郡直島町3299-73
開館時間:10:00~16:30 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝休日の場合は翌平日)
料金:一般 [オンライン購入]1500円 [窓口購入]1700円 / 15歳以下 無料
「アジア美術の歩き方 東アジア編 近さと違いをめぐる旅」(福岡アジア美術館)
福岡県福岡市博多区にある福岡アジア美術館で、同館のコレクション展のシリーズ企画として「アジア美術の歩き方 東アジア編 近さと違いをめぐる旅」が開催されている。会期は8月30日まで。

本シリーズは、アジア美術に初めて触れる人にも親しみやすいかたちで、「東アジア」「南アジア」「東南アジア」の3つのエリアの作品とそれぞれの特色を紹介するもの。シリーズ最初を飾る「東アジア編」では、日本・韓国・北朝鮮・中国・台湾・モンゴルの6つの国・地域の美術を取り上げる。東アジアの諸地域の間には古代からの長い交流史があり、漢字や儒教、仏教、食生活など共有する文化要素も数多い。いっぽうで、それぞれの地域が育んできた個別の風土や歴史的背景が、異なる習慣や価値観を生み出してきたのも事実だ。本展では、そうした環境から生まれた作品約60点を、「風土と歴史」「国・地域間の相互関係」「それぞれの社会に生きる個人」という3つの視点から紐解いていく。
なお同館では、本シリーズを何度でも鑑賞できるお得な年間パスポート(一般1000円 / 高大生800円)を販売中。近隣飲食店での優待特典や同館バックヤードツアーへの招待特典なども付いており、繰り返し足を運んでアジア美術の奥深い世界を味わい尽くすのにおすすめだ。
会期:2026年4月18日〜8月30日
会場:福岡アジア美術館 アジアギャラリー
住所:福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8階
開館時間:9:30〜18:00(金土〜20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:水(休日の場合はその翌平日)
料金:一般200円 / 高校・大学生150円 / 中学生以下無料



















