一般入場ができる大学美術館・博物館まとめ【4/4ページ】

「北海道大学総合博物館」(北海道札幌市)

 札幌市にある北海道大学には、130年以上前の札幌農学校時代から収集・保存・研究されてきた400万点にものぼる標本・資料が蓄積されている。1999年春に開館したこの総合博物館は、旧理学部本館を再利用したもの。大学の多様な研究成果を現在に伝えるとともに、最先端の研究を様々な実物資料が映像で展示・紹介されており、寒い地域ならではの生物標本やオホーツク文化を伝える考古資料まで、北海道ならではの資料が豊富なのも特徴のひとつだ。

北海道大学総合博物館 提供:北海道大学総合博物館

 展示は建物の1階から3階まであるため、すべてをゆっくりと見学するには半日以上要する。時間に制限のある場合は、同館ウェブサイトやリーフレットから展示室を絞って向かうのが良いだろう。

 また、広大な大学キャンパス内の北にある「札幌農学校第2農場」では、開拓使期の建築や当時の酪農経営の形態を伝える重要な資料が現存している。時間があればこちらもぜひチェックしてほしい。

住所:北海道札幌市北区北10条西8
電話番号:011-706-2658
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月(ただし祝日の場合は翌平日が休館)、年末年始(12月28日〜1月4日)
料金:無料 ※募金受付中

金沢工業大学ライブラリーセンター「五十嵐威暢アーカイブ」(石川県野々市市)

 石川県野々市市の金沢工業大学ライブラリーセンター内に、彫刻家・グラフィックデザイナーの五十嵐威暢(1944〜2025)の作品や資料を収蔵する「五十嵐威暢アーカイブ」が2023年11月にオープンした。ディレクターは野見山桜(デザイン史研究家)。

五十嵐威暢アーカイブ 撮影:編集部

 五十嵐といえば、多摩美術大学にて初代デザイン科学科長を務め、2011年には多摩美術大学第9代学長に就任。その後名誉教授となった。代表作に、旧明治乳業やサントリー、金沢工業大学、多摩美術大学などのCIデザイン、「旧渋谷PARCO ネオンサイン」(現在は2019年に新たにオープンした渋谷PARCO内に展示)、東京ミッドタウン内彫刻《予感の海へ》、「EXPO '85 国際科学技術博覧会」ポスターデザインなどがある。

 同アーカイブは、金沢工業大学の教育方針のもと、急速に変化する社会からの要請に応えるべく、「デザインとアート」を柱とした感性教育を融合すること、そしてその研究の充実と実践を行うことを目指し設立されたもの。五十嵐の厚意で寄贈された約5000点もの作品や資料を活用した独自の教育プログラムを通じて、学生が独自の視点で物事を観察し、創造する力を引き出す活動を推進するという。このアーカイブは地域の学びの場として、学生のみならず一般の人々も利用することが可能となっている。

住所:石川県野々市市高橋町22-7-1 金沢工業大学ライブラリーセンター2F
開館時間:10:00〜17:00
休館日:ウェブサイトを参照
料金:無料

「大阪芸術大学博物館」(大阪府河南町)

 大阪芸術大学は1964年の開学以来、あらゆる芸術資料の収集に努めてきた。2002年に設立された同大博物館は、19世紀末の初期モデルから20世紀半ばまでの変遷を概観できる蓄音機コレクションや、世界に4セットしかない作家自選によるアンリ・カルティエ=ブレッソン写真コレクション、20世紀グラフィックデザインのひとつの大きな流れであるスイス派の作品などのほか、国内外の優れた美術作品や芸術資料を多く収蔵。4000点を超える作品・資料のほか、数万枚のSPレコードもコレクションしている。

大阪芸術大学博物館 展示ホール 提供:大阪芸術大学博物館

 常設展示はないが、大学内には展示ホール(芸術情報センター1階)のほか、回廊ギャラリー(芸術情報センター1階)や体育館ギャラリー(総合体育館1階)など、複数の施設があるため、企画展にあわせてみて回るのも良いだろう。

住所:大阪府南河内郡河南町東山469
電話番号:0721-93-3781
開館時間:11:00~18:00
休館日:日祝(展覧会開催日には公式ウェブサイトを確認)
料金:無料 

「沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館」(沖縄県那覇市)

 沖縄県立芸術大学の第2キャンパス内にある、丸いレリーフが特徴の建築物。その2階にある図書・芸術資料館には、沖縄伝統芸術の継承と創造、後継者の育成、汎アジア的芸術文化に関する教育・研究に寄与するための資料が所蔵されている。

沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館の外観 提供:沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館

 同館には絵画、彫刻、陶磁器、染織、漆器、楽器などの貴重資料のほか、同大学の卒業・修了買上作品や本学教員の作品も所蔵。さらに、特別コレクションには、染色家であり、沖縄文化研究者の鎌倉芳太郎資料(国指定重要文化財)や、同じく染色家で民藝運動家でもある岡村吉右衛門の台湾原住民の織布、首里織復興に尽力した大城志津子のコレクションも含まれている。

 常設展は屋外の彫刻展示のみで、屋内展示は通常は学生、教員、専攻等の企画した作品展を開催。10月下旬から11月初めにかけては、所蔵品を中心とした企画展を実施している。

住所:沖縄県那覇市首里当蔵町1-4
電話番号:098-882-5038
開館時間:10:00〜17:00
休館日:年末年始および展示替え期間(不定期)のみ
料金:無料