絵が透き、通る。椹木野衣評「みよし展」

新潟県の画廊「新潟絵屋」で開催された「みよし」展を美術批評家・椹木野衣が評する。60年代よりオーストリアのウィーンを拠点に活動したみよしと、画商・随筆家であった洲之内徹の出会いにフォーカスしながら、その作品群を読み解いていく。

REVIEW

第34回

「展覧会の時代」の幕開けとキュレーションの功罪。1969年12月増刊号 特集「現代美術家辞典」  

『美術手帖』創刊70周年を記念して始まった連載「プレイバック!美術手帖」。アーティストの原田裕規が美術手帖のバックナンバーを現在の視点からセレクトし、いまのアートシーンと照らしながら論じる。今回は、1969年12月増刊号の特集「現代美術家辞典」をお届けする。

SERIES / プレイバック!美術手帖

PREMIUM

第29回

武澤里映が語るコレクション展Ⅱ「わたしのいる場所─コレクションから『女性』特集!」(兵庫県立美術館)。女性たちの美術史をいかに紡ぐか

兵庫県立美術館所蔵作家の約1割を占める女性作家のなかから60人超の作家の作品を紹介するとともに、女性が描かれた作品を展示することで、今日的なジェンダー論への理解を深めるコレクション展Ⅱ「わたしのいる場所─コレクションから『女性』特集!」が、12月8日まで同館で開催されている。本展の企画意図やねらいについて、同館学芸員の武澤里映が解説する。

SERIES / Curator's Voice

PREMIUM

12月に見たい展覧会ベスト18

2024年12月に開催中の展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

INSIGHT

「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」(東京都庭園美術館)開幕レポート。光をめぐる作品の対話

東京都庭園美術館で鉄とガラスという異なる素材を扱う現代アーティスト、青木野枝と三嶋りつ惠による展覧会「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」が始まった。それぞれの素材や視点から光と空間の新たな可能性を探る独自の作品を展開している。

NEWS / REPORT

PREMIUM

第49回

WORLD REPORT「ソウル」:郷愁と理想への終わりなき熱望の時代。外部に向けた想像を提案する芸術

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「ソウル」では、イルミン美術館で開催された「永続主義:私たちを世界の果てまで」展と、国立現代美術館ソウル館で開催中のプロジェクト「宇宙エレベーター」よりノ・ギョンエの『MARS』を取り上げる。郷愁や未来への理想に駆られ生産と消費が加速する現代において、芸術はどのような役割を持つのだろうか。権祥海が論じる。

SERIES / WORLD REPORT

PREMIUM

第48回

WORLD REPORT「サンパウロ」:セシリア・ビクーニャ回顧展に見る、支配的な権力への詩的な抵抗

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「サンパウロ」では、ブラジルのサンパウロ州立美術館「ピナ・コンテンポラネア」で開催された「セシリア・ビクーニャ:水を夢見る─未来の回顧展(1964年~)」を取り上げる。政治、女性解放、環境問題、先住民……これらの政治的問題にアートの領域から切り込んできたビクーニャの活動とは、いったいどのようなものだったのか。回顧展を通じて仁尾帯刀が考察する。

SERIES / WORLD REPORT

PREMIUM

第28回

山下樹里が語る原田裕規による公開制作「ドリームスケープ」と「NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景」(長野県立美術館)。「風景」から再発見されること

長野県立美術館のアーティスト・原田裕規による滞在制作「ドリームスケープ」と、原田がコレクションを調査し、キュレーションした「NAMコレクション2024第Ⅲ期 もうひとつの風景」。ふたつの展覧会によってコレクションに新たに注がれた視線はどのようなものだったのか。担当した同館学芸員・山下樹里が解説する。

SERIES / Curator's Voice