──今回は建築家で東京藝術大学建築科准教授の藤村龍至さんにお越しいただき、CCBTの活動が生み出す価値について考えていきたいと思います。藤村さんは著書『批判的工学主義の建築』(2014、NTT出版)の中で、「ソーシャル・アーキテクチャ(社会的な建築)」やそれに伴う「自発モデル」の喚起について深く論じられています。制度の内側から市民の自発性をどう引き出し、どうコントロールするのかを実践してきた藤村さんのお話をうかがいつつ、CCBTの今後の活動を考えられればと思っています。まずはなぜ「キビタス」、そして「シビック・ファッション」という言葉を来年度の活動指針として掲げたのか、教えていただけますか。
島田芽生 CCBTは開館以来、市民の自発的な活動やプロセスの共有を主軸に置いてきましたが、原宿への移転を機に改めて「シビック(市民)」とは何かを掘り下げたいと考えました。そこでシビックの語源であるラテン語の「キビタス(Civitas)」に立ち返ったんです。これはたんなる物理的な都市ではなく、市民の参加や権利、そしてともに発生する責任によって立ち上がる「都市そのもの」を指す概念です。
伊藤隆之 いまのCCBTには、アーティストだけではなく多様な人々が「つくり手」として社会に関わり、それぞれの課題を自分事としてとらえる場になる、という目標があります。専門家だけが都市をつくるのではなく、誰もがクリエイティブになれる状態を目指しています。
島田 さらにキビタスには、守るべき中心的な文化と、その周縁との摩擦によって都市のかたちが変わっていくという側面もあります。この考えをベースに、来年度は「シビック・ファッション」という造語をテーマに据えました。原宿という土地柄を活かしつつ、市民が自発的に装い、都市の姿を形成していく実験的なムーブメントを1年にわたって展開していきたいと考えています。






























