「ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH」開幕レポート。地上200メートルから宇宙の彼方へ【4/4ページ】

地球の内部に広がる未知の世界。「SUN」は約10時間の映像作品に

 そして、YOSHIROTTENの代表的なシリーズである「SUN」も、本展では新たなスケールで展開される。今回展示される《SUN》は、地底の世界を描いた365枚のイメージをもとに構成された、約10時間に及ぶ映像作品だ。

YOSHIROTTEN《SUN》(2026)

 その着想源となったのは、地球の奥深くに広がるとされる未知の環境。地球の核は外核と内核からなり、外核は数千度の高温に達する液状の金属で満たされているという。YOSHIROTTENは、超高温で放たれた光が液体金属のなかで乱反射する世界を想像し、金属の海に覆われた銀色の惑星を《SUN》のモチーフとした。

 未知の鉱物や成分が様々な色彩を放ちながら移ろい、その光を反射して彩られる銀色の太陽。SF的な存在でありながら、そこには季節や物事の変化といった、私たちの日常にも通じる普遍的なテーマが重ねられている。宇宙の遥か彼方に存在するブラックホールから私たちが暮らす地球の内部まで、距離もスケールも異なる未知の世界を独自の視覚言語によって表現すること。それは、YOSHIROTTENが長年取り組んできた「見えないものの可視化」というテーマを、さらに押し広げる試みといえるだろう。

屋上にも広がるYOSHIROTTENの世界

 展覧会の舞台は45階のギャラリーだけにとどまらない。49階の屋上エリア「SKY GARDEN & POOL」では、開館日の17時までポケモンカードゲームとのコラボレーションによる「ポケモンカードゲーム & ヨシロットンパーク」が展開される。そして17時30分以降には、前述した絵画作品《The Earth》から発展したビデオインスタレーション「ビヨンドアースガーデン」が登場。こちらは別途オンラインでの予約が必要となるが、無料で入場できる。

ポケモンカードゲーム & ヨシロットンパーク

 さらに、会期中には音楽に関連したプロジェクトも展開。同フロアのTOKYO NODE DININGでは、YOSHIROTTENが監修する「MUSIC BAR 宇宙」も開催される。

 グラフィックデザインから音楽、ファッション、そしてファインアートまで、様々な領域を横断してきたYOSHIROTTEN。本展では、その約20年にわたる活動の蓄積が、宇宙という壮大なテーマのもとに結びついている。科学的な観測データも、歴史的な装置も、日常の風景も、彼の手にかかれば新たなイメージを生み出す素材となる。私たちが目にしている世界の外側には、何が広がっているのか。本展は、そうした未知の世界に対する想像力を刺激するものとなっている。

編集部

Exhibition Ranking

TOKYO JAZZ CLUB

2026.11.01 - 11.08
旧カプセルホテル跡地
上野 - 日暮里 - 秋葉原|東京

DESIGNART TOKYO 2026

2026.10.30 - 11.08
銀座・東京・六本木・外苑前・表参道・原宿・代官山・池尻エリア
丸の内 - 銀座|東京