ZONE3 1000年後のいのちまほろば
続くZONE3「1000年後のいのちまほろば」では、アンドロイドと生身の人間の境界が消失した1000年以上先の未来が提示される。そこに現れるのは、進化を遂げた人間「ミレニアムヒューマン」の「モモ」だ。全身を覆うシリコンスキンが放つ有機的な質感、生き物特有の柔らかさや表情を備えたその躯体は、旋回・上下・前後を組みあわせた浮遊感のある動作を繰り返す。


さらに新たな試みとして、「漱石アンドロイド2.0」との対話体験が用意されている。夏目漱石を模したアンドロイドが最新AIによって進化を遂げ、自律的な対話が可能となった。来場者が話しかけることで、その場限りの対話がリアルタイムに紡がれていく。

さ 開幕に先立ち開催された記者会見には、石黒の容姿・頭脳を模したアンドロイド「ジェミノイド HI-6(通称:イシグロイド)」が登壇。石黒の著書や発言データを学習しているため、その思考は基本的に本人と同期しているという。「イシグロイドは、石黒先生自身をどうとらえているか」という問いに対し、イシグロイドは「僕の身体の一部が拡張しているだけだと思っている」と回答した。技術によって身体が拡張されるとき、「いのち」や「人間」の定義はいかに書き換えられるのだろうか。
50年後、あるいはそれ以上に早い段階で、かつては遠い世界だと思われていた事象が現実として目の前に現れるかもしれない。本展は、その到来する未来に向けて、わたしたち一人ひとりが当事者として「いのちのあり方」に深く向き合うための、示唆に富んだ機会となるはずだ。



















