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「ケニー・シャーフ&キース・ヘリング:K!K!」(中村キース・ヘリング美術館)開幕レポート。80年代ニューヨークシーンがいまに伝えるもの

山梨県北杜市の中村キース・ヘリング美術館で、1980年代のニューヨーク・アートシーンを牽引したケニー・シャーフとキース・ヘリングに焦点を当てた展覧会「ケニー・シャーフ&キース・ヘリング:K!K!」が開幕した。会期は2027年5月16日まで。会場をレポートする。

文・撮影=安原真広(編集部)

ケニー・シャーフの近作の展示。手前がケニー・シャーフ《BUMAMA》(1986/2021)

 山梨県北杜市の中村キース・ヘリング美術館で、1980年代のニューヨークのアートシーンを牽引したケニー・シャーフ(1958〜)とキース・ヘリング(1958〜90)、ふたりのアーティストに焦点を当てた展覧会「ケニー・シャーフ&キース・ヘリング:K!K!」が開幕した。会期は2027年5月16日まで。

80年代ニューヨークで活躍した2人のアーティスト

 本展は1978年に出会い、公私ともに交流を深めたシャーフとヘリングの二人展。シャーフ自らが展示構成に携わり、同館のコレクションを基盤に、これまで十分に紹介されてこなかった共同プロジェクトや相互の影響関係に光を当てるものだ。

中庭での展示風景、左がキース・ヘリング《無題(アーチ状の黄色いフィギュア)》 (1985)、右奥が《無題(輪になった人物)》(1987)

 キース・ヘリングは1958年アメリカ・ペンシルベニア州生まれ。78年にニューヨークへ移り、スクール・オブ・ビジュアル・アーツに入学。80年より「サブウェイ・ドローイング」と称した、地下鉄構内の黒い紙が貼られて使われていない広告板に白いチョークで描くグラフィティ・アートを開始。82年、ソーホーの大手画廊、トニー・シャフラジでのデビューを契機に躍進し、同年、24歳の若さでドクメンタ7(カッセル、ドイツ)に参加。続いて83年にホイットニー・ビエンナーレ、84年に第41回ヴェネチア・ビエンナーレに出展した。「アートはみんなのもの」をモットーに自ら作品の商品化を進め、86年、オリジナルグッズを販売する「ポップショップ」をニューヨークに開店。88年にエイズ感染の診断を受け、その翌年、恵まれない子供たちへの基金やHIV・エイズ予防啓発運動継続のため、キースへリング財団を設立。90年に31歳で亡くなるまで、アート活動を通してHIV・エイズ予防を呼びかけた。

ケニー・シャーフ、会場にて。横はキース・ヘリングに思いを馳せたシャーフの新作《Sky High Baby》(2026)

 いっぽうのケニー・シャーフは1958年カリフォルニア州生まれ。ヘリングやジャン=ミシェル・バスキアと同時期にニューヨークで活動し、アニメーション、SF、音楽の要素を取り入れながら、絵画、彫刻、映像、インスタレーション、パフォーマンスと多岐にわたる手法を展開した。80年代以降は、環境問題にも取り組み、エコロジーへの意識を促す作品を継続的に制作している。

編集部

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