傲慢さ、自己満足、そして強欲を避ける
トークショーとは別に、FUTURAがメールで特別に美術手帖の取材に応じてくれた。
──何度も東京を訪れてきて、アーティストとしてどのようなものからインスパイアされてきましたか。
FUTURA 私はつねに周囲に目を向けています。建築、インフラ、ファッション、デザインなど、様々なものを観察しています。東京はそうしたあらゆる分野が豊かであり、私の友人を含め、人々の親切さは群を抜いていると思います。
──東京の人々から感じる独自性があったら教えてください。
FUTURA 言葉で定義にするのは非常に難しいですが、東京では人々のものの進め方が明らかに異なります。彼らは自分の技術に真摯に取り組み、細部や成果へのこだわりは、私個人にとってもとても刺激的で影響を受けています。
──FUTURAさんはストリートでグラフィティを描くことに始まり、企業からのコミッションワークや、キャンバスにおける抽象表現などへと制作を広げ、止まることなく表現を発展させてきました。つねにいまと未来を見て、新しくあり続けるために心がけていることはありますか。
FUTURA はい。傲慢さ、自己満足、そして強欲を避けるよう心がけています。
──では、アーティストとしてもっともエキサイティングな瞬間とは?
FUTURA 白紙のキャンバスに向かい、創作のプロセスを始めるその瞬間です。未知への神秘や、何か意義深いものを生み出せるのではないかという挑戦に手をつけたとその瞬間に感じられるからです。



















