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モネが愛したジヴェルニーの庭を再現。本家モネの庭が世界で唯一公認する高知県北川村「モネの庭」マルモッタンの庭づくりとは【3/4ページ】

 続いてさらに上に登ると「ボルディゲラの庭」にたどり着く。ここはイタリアのボルディゲラを模しているが、ジヴェルニーの庭にはないエリアだ。この場所にはもともと2008年に完成した「光の庭」があったが、2020年に20周年記念で「ボラディゲラの庭」としてリニューアルオープン。「北川村でしかできないことにチャレンジしよう」とジヴェルニー側から提案があったことで実現した。

「ボルディゲラの庭」の様子

 石を見せることで地中海のドライな雰囲気を出している。さらにオリーブの木も植えられているが、北川村の粘土質な土壌はあわないため、一度土をすべて取り出し水捌けが良くなるよう土壌改良している。樹齢100〜300年ほどのオリーブを、スペインなどから輸入しており、地中海の雰囲気をつくりだすための工夫が植栽選定の段階でもされている。

「ボルディゲラの庭」の様子、オリーブの木

 また遮るものが少なく陽が多く差すエリアであるため、植栽している花は彩度の高いものが選ばれている。他の庭と同じような淡い彩度のものにしてしまうと、光の強さに色が負けてしまい、モネが描いた作品のようには見えなくなってしまうからだ。

「ボルディゲラの庭」の様子

 さらに上に登ると庭ごしに海が見えるカフェにたどり着く。モネはボルディゲラで30点以上の作品を残している、「その作品たちに描かれているものと同じ風景が見える」と、ジルベール・ヴァエが山のなかを掻き分けながら見つけた場所だ。

「ボルディゲラの庭」の様子、山の上にあるカフェからは海が見える

編集部