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特別展「江戸☆大奥」(東京国立博物館)開幕レポート。秘密に満ちた大奥の、実際の姿が明らかになるとき【5/6ページ】

 そして第4章「大奥のくらし」は、婚礼調度品や生活用品、遊び道具などから大奥のなかでの暮らしを紐解く内容となっている。初めに注目されているのは、大奥内に入るための輿入れ。入ってからはほとんど外に出ることのできない大奥に、女性たちはどのようなかごに乗って、どのような道具を持ち、どのような様子で入っていったのかが明らかとなる。

 会場には、綱吉の正室となった浄光院(鷹司信子)が乗ってきた女乗物が展示されている。美しい模様で装飾された豪華なお籠に乗って大奥へと入ってきた浄光院は、このなかで何を考えていたのだろうか。

展示風景より、《竹葵牡丹紋散蒔絵女乗物》 浄光院 (鷹司信子)所用 江戸時代 寛文4年(1664) 東京国立博物館

 ほかにも、大奥にいた女性の服装が季節ごとに展示されている。火事が頻繁に起きた江戸城本丸においては、武家女性は火事装束をまとうこともあった。本展では特別に、マネキンの着付け展示によってその姿を見ることができる。

展示風景より
展示風景より

編集部