手帳は下の階から古い順に並べられている。3階は1973〜95年、4階は96〜2009年、そして5階は2010〜24年の最新のものが展示されている。
1年に1冊ずつ増えていく手帳のオリジナルが、フロアをぐるりと一周するように展示される。その年のなかで印象的なページが開かれており、当時の社会現象なども明記されながら、そのページに書かれている内容が、内藤の飾らない言葉で説明されている。またそのオリジナルの横には、手帳の一部内容を抜粋したレプリカ版が設置されており、実際に触ってページをめくりながら、手帳の中身を実際に見ることができる。

また、そのときのノートに関連する図面や資料が対向面の壁に展示してあり、内藤の試行錯誤の末に生まれた建築物たちの完成図を隅々まで見ることもできる。

さらに会場の壁面には、写真家の石元泰博に撮影を依頼した、海の博物館(1992年)、安曇野ちひろ美術館(1998年撮影)、牧野富太郎記念館(1999年撮影)、倫理研究所 富士高原研修所(2001年撮影)と、同じく写真家の山田脩仁に依頼した島根県芸術文化センター(2006年撮影)の写真も展示されている。とくに石元とは長年の仲であり、自分が満足するものをつくれた際には、モノクロでの撮影を依頼し、自費出版で写真集も出版していた。




















