第6章「モチーフを表す」では、陶磁器の技法や特性をいかし、意匠としてモチーフのある作品を追求した作家が紹介される。松田百合子(1943〜)は色絵磁器の伝統を学びながらモダンアートに想を得て、ポップでダイナミックな作風で現代の色絵表現を確立した。《西瓜水瓶(フリーダ・カロへの オマージュシリーズ)》(1996)は、メキシコの女性画家フリーダ・カロへのオマージュとしてシリーズ化された作品のひとつだ。

イギリスのグレイソン・ペリー(1960〜)による《シットストーム》(2006)は、作家にとって初めての九谷焼の作品。金沢で滞在制作されたもので、滞在中に撮影した写真の転写や、青海波の模様など様々なモチーフが重層的に絡み合う。





















