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「モネ 睡蓮のとき」展(国立西洋美術館)開幕レポート。モネ晩年の芸術の極致へ【3/4ページ】

第3章「大装飾画への道」

 第3章「大装飾画への道」では、モネが晩年に取り組んだ大装飾画に関連する作品が展示。「大装飾画(Grande Décoration)」とは、オランジュリー美術館に設置されている楕円形の部屋を囲む睡蓮の池を描いた巨大な絵画で、この章の展示作品は、モネが晩年の10年以上にわたって追求したこれらの装飾画の一部として紹介されている。

第3章の展示風景より、クロード・モネ《睡蓮》(1916-19頃)
マルモッタン・モネ美術館、パリ © musée Marmottan Monet

 同章では、この楕円形の部屋を再現した空間も設置されており、鑑賞者は睡蓮の池に囲まれ、周囲の木々や空が水面に映し出される様子と一体化する没入的な体験を楽しむことができる。

第3章の展示風景より、大装飾画の関連作品群
第3章の展示風景より、大装飾画の関連作品群

 また、同章で注目すべき展示として、2016年に再発見された旧松方コレクションの《睡蓮、柳の反映》がある。同作は、モネが生前に唯一売却を認めた4メートル以上の巨大な装飾パネルであり、しかし、再発見時には上部の大半が欠損していた。今回は、同作と、欠損前の状態を想像させる類似の作品が並んで展示されており、鑑賞者は作品のかつての姿に思いを馳せながら、モネの装飾画への情熱を感じることができる。

第3章の展示風景より、《睡蓮、柳の反映》(1916?)

編集部

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