「GUCCI COSMOS」(京都市京セラ美術館)開幕レポート。広がるグッチの「宇宙」【4/5ページ】

 続く「LEISURE LEGASY ライフスタイル讃歌」では、乗馬やテニスやスキューバやゴルフなど、グッチによるレジャーアイテムの数々があわせて展示される。いまではもう存在しないアイテムからは、各時代のライフスタイルも想像できるだろう。ここで特筆すべきは、京都市京セラ美術館所蔵品とのコラボレーションだ。

展示風景より、「LEISURE LEGASY」セクション

 例えばゴルフバッグと丹羽阿樹子《ゴルフ》(昭和初期)、スイムウェアと中村研一《瀬戸内海》(1935)、あるいはサドルと菊池契月《紫騮》(1942)など、グッチのアイテムと美術館コレクションのリンクが提示されており、京都市京セラ美術館でしか実現しえなかった展示構成だ。同館館長の青木淳は、このセクションについて「いままでとは違う関係のなかで作品を見る機会となる。これまで当館に来たことがない人にとってもコレクションを示すいい機会だ。このようなコラボレーションはとても望ましいことで嬉しく思う」と語っている。

展示風景より、奥が丹羽阿樹子《ゴルフ》(昭和初期)
展示風景より、左が菊池契月《紫騮》(1942)

編集部

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