「GUCCI COSMOS」(京都市京セラ美術館)開幕レポート。広がるグッチの「宇宙」【2/5ページ】

 巨大なキャビネットが同心円状に並ぶ「TIME MAZE 時の迷宮」は時間の迷宮をめぐるような構造。ここでは、グッチ設立の地・フィレンツェにあるアーカイヴから選ばれた様々なプロダクトが年代順にズラリと並ぶ。「バンブー」や「フローラ」「GG(パターン)」など、グッチを象徴する様々なモチーフがいかに生まれ、いまに受け継がれているのかがよくわかるセクションとなっている。

展示風景より、「TIME MAZE」セクション
展示風景より、「TIME MAZE」セクション
展示風景より、「TIME MAZE」セクション

 これを抜けると円形の展示室「ZOETROPE 乗馬の世界」にたどり着く。創設者であるグッチはブランド創設前にサヴォイホテルでポーターとして働いており、そこで富裕層の趣味嗜好を学んだという。そのひとつにあったのが乗馬で、名作「ホースビット」へとつながった。

 ZOETROPEとは回転のぞき絵を指す言葉であり、かつてエドワード・マイブリッジが世界に衝撃を与えた馬の連続写真のように、馬が走り抜ける映像が複数台のプロジェクターによって投影され、乗馬の世界につながるルックが姿を表す。

展示風景より、「ZOETROPE」セクション
展示風景より、「ZOETROPE」セクション

編集部

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