福岡市美術館で、美術家、オチ・オサム(1936〜2015)の回顧展「オチ・オサム展」が開催される。会期は1月24日~3月24日。
オチは福岡を拠点とする前衛美術グループ「九州派」の中心メンバーとして活動。九州派時代はアスファルトなど身近な事物を絵画やオブジェの素材とした作品を制作した。
1960年代後半から70年代にかけ、二度にわたり渡米。同地でヒッピー文化に刺激され、絵画制作に取り組んだ。この頃より登場する空間に浮かぶ球体というモチーフはオチの代名詞となる。自宅では膨大なドローイングやコラージュを制作。生活に根ざした表現を日々探求した。
本展はオチの美術館初の回顧展となる。九州派時代から晩年までの作品・資料約180点を紹介し、幅広い活動をたどる。出品作品の図版や年譜を収録した展覧会図録も刊行予定。近年の作品等の調査を踏まえた展覧会となりそうだ。