三嶋章義「MY ROOM」
既存客室の改装として、三嶋章義の「MY ROOM」(302・402号室)も刷新された。19世紀に発明された映像装置「フェナキストスコープ」を中心に据え、京都の情景を複層的なアニメーションとして立ち上げる。
スクリーンやモニターを介さず、身体感覚に根ざした視覚体験を提示する点が特徴で、空間はより未来的な和モダンの内装へとアップデートされた。「縁起=自己と世界の境界」を体感する場として構想された本室では、眠りに入る前後の意識の揺らぎや、一晩という時間の質そのものが体験の一部となる。

AOKI Takamasa「TRAVELING ROOM」
音楽家・AOKI Takamasaによる「TRAVELING ROOM」(902・1002号室)も、高音質を追求する愛好家のために設計された没入型の音響空間として、新たにスピーカーやレコードを想起させる什器や、照明の調整機能を追加。日本各地で収録した自然音と電子音を融合させたサウンドが、4.1サラウンド構成で再生される。
とりわけ低周波や揺らぎを重視した設計により、空間全体が呼吸するかのような感覚を生み出す本室は、「聴く」こと以上に「身体で体感する音場」を追求。視覚中心のアート体験とは異なる、音を軸とした没入型滞在を提案する。

これらの部屋の予約は、3月1日より受け付けがスタートする。宿泊者は作品を鑑賞するのではなく、その内部で時間を過ごす。アートと生活の境界を横断する体験は、京都という観光都市の中心で、さらに深化している。
なお、館内1・2階では上記アーティストたちが参加する展覧会「客室のエコトーン」(2月14日〜6月14日)も開催中だ。



















