1981年開館の宮城県美術館が、改修工事を経て今年6月20日にリニューアルオープンを迎える。

同館は近代建築の巨匠・前川國男によるモダニズム建築だが、開館から35年が経過し、施設や設備の老朽化が著しく進行していた。そんななか、リニューアルの方向性について示した「宮城県美術館リニューアル基本構想」を2017年3月に、リニューアルの実現に向けて具体的内容を示す「宮城県美術館リニューアル基本方針」を18年3月に策定。19年には移転案も出たが、その後、現存の美術館を改修する方針が固まった。
改修工事で注目されるのが、新設される「見える収蔵庫」だ。世界的に見ても、美術館は増え続ける収蔵品に対して収蔵庫のスペースが不足する傾向にある。公益財団法人日本博物館協会の「日本の博物館総合調査報告書」(令和元年度版)では、収蔵庫の使用率調査に対し、「9割以上(ほぼ、満杯の状態)」という館が全体の33.9パーセント、「収蔵庫に入りきらない資料がある」という館も23.3パーセントにおよんでいる。
こうした状況のなか、「見える収蔵庫」は収蔵と展示の機能を兼ね備えるものとして、有効的な手段のひとつだ。日本の公立美術館でほぼ前例がないため、宮城県美術館の取り組みは大きな注目を集めるだろう。
なお同館リニューアルオープン第一弾となる展覧会は「宮城県美術館リニューアルオープン 全館 コレクションで魅せます 美術の時代(仮)」。開館以来培ってきたコレクションを、新しくなった美術館全館を使って展示し、時代とともに変化する近現代美術のダイナミズムとその魅力を紹介するという。


























