現代のクラフトマンシップにおける卓越性、芸術性、革新性を称えるために、ロエベのクリエイティブ・ディレクターであるジョナサン・アンダーソンが発案し、2016年にロエベ財団によって創設された「ロエベ財団 クラフトプライズ」。その第7回のファイナリスト30名が発表された。
今年は124の国と地域から3900点を超える応募があり、選考委員会によってファイナリストが選出された。日本からは、国別最多となる6名、浅井美樹、金保洋、中根楽、沖文、相良育弥、外山和洋が選ばれている。
ロエベ財団クラフトプライズの選考委員長であるアナチュ・サバルベアスコアは、選考プロセスについて以下のコメントを寄せている。「第7回となる今回のロエベ財団クラフトプライズでは引き続き、ガラス、銅、ワイヤー、シリコンなどさまざまな素材をリサイクルした作品を含む、世界中のアーティストの作品たちによって、クラフトの境界と視野を広げることを目指しています。私たちのインスピレーションの源は『日常に出現するモニュメント性』を称えることにあり、それは逆説的に、アートとクラフトの区別に疑問を投げかけることにつながります。私たちにとって、クラフトは創造性、意味、文化、技術を具現化するものであり、伝統を疑い再考することこそが、伝統を維持する最もよい方法であると考えています」。
ファイナリストの作品は、パリのパレ・ド・トーキョーで5月15日〜6月9日まで展示され、受賞者が決定する。