文化庁、令和5年度補正予算に303億円。科博などに20億円で省エネ対策

文化庁が令和5年度の補正予算(案)を公表した。計303億を計上する。

国立科学博物館

 文化庁が令和5年度の補正予算(案)を公表した。補正予算の合計は303億円。

 このうち、もっとも配分が多いのは「文化財の強靭化(保存修理、防火・耐震対策等)」の185億円で、国宝・重要文化財建造物保存修理強化対策事業などが対象となる。

 いっぽう注目すべきは、20億円を計上する「国立文化施設の機能強化」だ。国立科学博物館が標本資料の収集保管活動の継続を目指して実施したクラウドファンディング「地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ」で9億円以上を集めたことは大きな話題となった。

 今回の補正予算では、東京国立博物館などを所管する国立文化財機構、国立西洋美術館など7つの国立館を所管する国立美術館、新国立劇場や国立演芸場などを所管する日本芸術文化振興会、そして国立科学博物館の4独立行政法人が対象となる。

 文化庁はこの補正予算で空調などのインフラを整備するとともに、省エネ効果のある設備に更新することで消費電力を縮減し、光熱費支出の削減を図るとしている。

 なお同補正予算ではこのほか、クリエイター等の活動基盤強化に0.7億円、劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業に10億円、クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業に60億円を計上している。

*補正予算が可決・成立した(11月29日追記)

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