「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや映画『ブルージャスミン』『キャロル』で知られるオーストラリアの女優、ケイト・ブランシェット。その現代美術コレクションを収蔵するため、イギリスのイーストサセックス州にある私邸の敷地内にプライベート・ギャラリーを新たに建設することがタイムズ紙で報じられた。
2020年10月にイギリス・ウィールデン地区協議会に提出された計画書類によると、ブランシェットとその夫、劇作家のアンドリュー・アプトンは、15年に購入したビクトリア朝様式の邸宅「ハイウェルハウス」の敷地内に、「ホームオフィス/スタジオおよびギャラリーとしての付随的なガーデン・ビルディングを建設する」ということを計画中。同計画は、1月7日に地区協議会の承認を得たという。
建築設計は、ロンドンに拠点を置くアダム・リチャーズ・アーキテクツが担当。3階建ての建築物にギャラリーやスタジオワークスペース、瞑想室などが設けられるほか、敷地内にはラベンダーガーデンも設置される。
建築計画のコンサルティングを務めるWhaleblack社が提出した書類には、同建物について次のように記されている。「建物は主要な住居に付随しており、静かで自然に近い場所を楽しむための場所として使用される。申請者は創造的な人々であり、芸術、建築、景観設定の美しさを介して静かであり、インスピレーションを与える仕事やリラックスする場所を持つことは、彼らのために有益である」。
ブランシェットのアートコレクションには、ポーラ・レゴ、ハワード・ホジキン、ロザリー・ガスコイン、ポリー・ボーランド、ジャン・ホァン、ティム・マグワイアなどの作品が含まれていると報じられている。
ブランシェットは、ドイツ人アーティストのユリアン・ローゼフェルトが2015年に監督を務めた映画『マニフェスト』で13の役を演じ、美術や建築にまつわる重要なマニフェスト(宣言)を語るという演技を見せたことは記憶に新しい。また20年には、イタリア人アーティストのマルコ・ブランビヤが制作したビデオインスタレーション《The Four Temperaments》に出演するなど、アート界とのつながりも見られる。