2020.10.10

横尾忠則、1498日の記録。『横尾忠則 創作の秘宝日記』が文藝春秋より刊行

84歳にして精力的な活動を続けるアーティスト・横尾忠則。その1498日間の記録をまとめた『横尾忠則 創作の秘宝日記』が、文藝春秋より刊行された。

横尾忠則 創作の秘宝日記

 84歳のいまなお、精力的な活動を見せるアーティスト・横尾忠則。その日々を綴った1冊が、文藝春秋より刊行された。

 『横尾忠則 創作の秘宝日記』は、2016年5月9日から2020年6月14日までの1498日の記録。絵画の制作はもちろんのこと、読書や展覧会鑑賞の話、通院の話、飼い猫・おでんの話、そして夢の話など、横尾が日々感じていることが訥々と綴られている(美術手帖で行ったインタビュー当日のことも触れられている)。

 注目すべきは、本書に登場する著名人の多さだ。オノ・ヨーコ、糸井重里、小澤征爾、黒澤明、三島由紀夫、パブロ・ピカソ、デヴィッド・ボウイ、吉永小百合、美輪明宏など、夢も含めて様々な人物が登場。横尾の交友関係の広さをあらためて実感することができる。

 また今年に入ってからは、新型コロナウイルスがじょじょに広がっていく様子も克明に記されており、貴重な記録と言えるだろう。

 なお表紙のポートレートは、今年3つの美術館で大規模回顧展が行われる写真家・石元泰博によるもの。横尾が現在Twitterで発信ているマスクアートの原型だという。