ニューヨーク州の美術館は8月24日より再開可能。日時指定制やマスク着用を義務づけ

新型コロナウイルス感染拡大の緩和により、3月中旬より休館してきたアメリカ・ニューヨーク州の美術館などが8月24日をもって再開できることがわかった。

ホイットニー美術館 出典=ウィキメディア・コモンズ

 新型コロナウイルスの影響で3月中旬より休館してきたアメリカ・ニューヨーク州の美術館や博物館などの文化施設が、8月24日をもって再開できることがわかった。

 ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモは15日、自身のツイッターで文化施設再開の方針を発表。その条件としては、25パーセントの訪問者数の制限や、日時指定のチケットと交替入場制の導入、マスクの着用などが挙げられている。

 ニューヨーク州の美術館や博物館は本来、経済活動を段階的に再開する第4段階である7月20日より再開可能だった。しかし7月、アメリカ西部と南部での症例数の増加や感染第2波への懸念などにより、文化施設の再開を断念。ただ8月に入ってからは、ここ1週間以上連続でニューヨーク州全体の新型コロナウイルスの陽性率は1パーセントを下回っており、ようやく再開が認められた。

 クオモの発表に先立ち、メトロポリタン美術館は先月、その本館と分館の「メット・クロイスターズ」がそれぞれ8月29日と9月12日に再開することを発表。再開について、同館は声明文で次のようにコメントしている。

 「すべての人の健康と安全は私たちの優先事項です。メトロポリタン美術館では、館内全員に顔を覆い、物理的な距離を保つように要求することで、リスクを軽減するよう努めています。また、スタッフの健康診断を実施し、建物全体の清掃スケジュールを含むより頻繁な清掃手順を確立し、一日中接触の多い表面の清掃を強化し、美術館全体に手指消毒剤を設置しました。当館は今後も、連邦、州および市のガイドラインを見守り遵守したうえで、当館の運営について知らせていきます」。

メトロポリタン美術館 (C) Pixabay

 いっぽう、ホイットニー美術館は8月27日〜9月1日にメンバーに向けて再開し、9月3日より一般再開を予定。入館者数制限などのために日時指定の予約制も導入するという。

 同館のアダム・ワインバーグは再開にあたりこう述べている。「ホイットニーのような文化施設はニューヨークの重要な部分であり、安心かつ安全に再開しなければなりません。私たちの優先事項は、スタッフと訪問者の健康と安全です。過去数ヶ月間、私たちの内部チームは、健康の専門家からの指導を受けながら安全プロトコルを慎重に開発し、『ニューヨーク市博物館再開特別委員会』を通して市内の仲間機関と協力して取り組んできました」。

 なお、ニューヨーク市立博物館やアメリカ自然史博物館は、それぞれ8月27日と9月2日に再開を予定。ニューヨーク近代美術館(MoMA)やグッゲンハイム美術館などの再開日はまだ明らかになっていない。

Exhibition Ranking