3月13日より臨時休館しているアメリカのメトロポリタン美術館が、8月29日の再開を予定していることがわかった。
新型コロナウイルス感染拡大の緩和により、ニューヨーク市は経済活動を段階的に再開。美術館や博物館は、第4段階である7月20日に再開することができる。ニューヨーク・タイムズによれば、メトロポリタン美術館は職員が復職して準備を行うため、再開をその約1ヶ月後に設定したという。
再開について同館理事長兼CEOのダニエル・ウェイスは、「従業員や来館者の安全が我々の最大の関心事だ」とし、「美術館は人類の精神の力やアートの可能性を思い起こすことができる。また、快適さをもたらし、回復力を刺激し、互いのことや周りの世界をよりよく理解するのを助けることもできる。我々はおそらく、これまで以上に再開を待ち望んでいる」とコメント。
美術館の再開に伴い、同館の開館150年を記念する展覧会「Making The Met, 1870–2020」や、アフリカ系アメリカ人の近代画家ジェイコブ・ローレンスの個展「Jacob Lawrence:The American Struggle」も再開される。
なお、マディソンアベニューにある同館の分館「メット・ブロイヤー」は、再開せずに閉館。同館の建物は、8月にアメリカの美術館「フリック・コレクション」に譲渡される。ワシントン・ハイツにある分館「メット・クロイスターズ」は、本館の開館後に再開を予定しているが、正式な日程はまだ明らかにされていない。