「第13回光州ビエンナーレ」が2021年2月に延期。作品の制作・輸送や海外旅行に懸念

韓国で最大級のアートビエンナーレ「光州ビエンナーレ」が、会期を2021年に延期することを発表した。アーティストや参加者の安全のほか、コミッション作品の制作や作品の輸送、海外旅行をめぐる問題に関する懸念が延期の理由だという。

光州ビエンナーレのサイトより

 新型コロナウイルスの新たな感染者数が減少傾向をたどり、外出や集会制限が緩和している韓国。韓国で最大級のアートビエンナーレ「光州ビエンナーレ」は、2021年2月26日〜5月9日に延期することを発表した。

 次回で第13回を迎える同ビエンナーレは、9月4日〜11月29日に開催を予定していた。延期の決定は、アーティストや参加者の安全を優先させるとともに、新しいサイトスペシフィックのコミッション作品の制作や、作品の輸送、海外旅行などをめぐる問題に関する懸念に対処するものだという。

 芸術監督のデフネ・アヤスとナターシャ・ジンワラは、声明文で次のようにコメントしている。「パンデミックは、私たちの価値観、プロトコル、実践、そして制度に対するグローバルな挑戦。伝染病と脆弱性が絡み合う状況になり、世界中で多数の命が失われている。孤立と集団、人間と地球という非対称性が増すなか、公共文化を維持することがさらに重要になっている」。

 光州ビエンナーレ財団の理事長・キム・スンジュンは、「2020年9月から来年2月までスケジュールを調整したうえで、世界中のアーティストが参加する国際アートイベントの制作に伴う様々な課題や変化に対処する」とし、「このパンデミックのなかで、世界社会とアート界の迅速な回復と治癒を願っている」と述べている。

 「Minds Rising, Spirits Tuning」と題された次回のビエンナーレでは、ゲイラ・ポラス・キム、ソニア・ゴメス、キアン・デイリット、ジャコルビー・サッターホワイト、エモ・デ・メデイロスなどのアーティストが参加予定となっている。

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