女性のキャリアからクィア・アニメーションまで。「東京藝術大学ダイバーシティ月間2019」をチェック

東京藝術大学では6〜7月をダイバーシティ推進月間と位置づけ、学部やジャンルの枠を超えた様々なイベントを実施。6月22日のトークセッションに始まり、シンポジウム、ファミリーコンサート、クィア・アニメーション上映会などが行われる。

東京藝術大学の門 画像提供=東京藝術大学

 東京藝術大学では6〜7月をダイバーシティ推進月間と位置づけ、学部やジャンルの枠を超えた様々なイベントを実施する。

 まず、6月22日のトークセッション「女性のアーティストが親になる時」では、美術家の岡田裕子、写真家の長島友里枝、美術家の山本麻世が参加。子供を持つことは、女性のアーティストの創作活動、とくにキャリアにどのような影響をもたらすのか。大学の中ではあまり語られることのない「子育て」について、国内外で活動する3名が自らの経験を語る。

 そして6月30日のシンポジウム「女性・芸術・キャリア」では、生き方や働き方が多様化し、ジェンダーに関する価値観や規範も大きく揺れ動いているいま、女性のアーティスト、クリエイター、研究者は、どのようにキャリアを築くことができることができるかを2部にわたって議論。

 第1部では「私流キャリアの築きかた」として、美術家の宮永愛子、指揮者の三ツ橋敬子が登壇。「芸術系大学・企業におけるキャリア展開支援」がテーマの第2部では、音楽キャリアデザイナーの久保田慶一、株式会社資生堂 チーフクリエイティブオフィサーの山本尚美がそれぞれの観点から語る。

 また7月7日には、「201Q クィア・アニメーション上映+ミニレクチャー!」が行われる。長い歴史がありながら、これまで日本では観る機会の少なかったクィアなアニメーション。LGBTQの人々の複雑な経験をアニメーションならでは手法で自由に表現した国内外の短編15作品以上を、解説とトークを交えながら上映する特別企画となっている。

 そのほか、6月23日には0歳から楽しめるファミリーコンサート「音もだち航空で行く 世界の音楽ツアー」、7月16日には「聞こえる人と聞こえない人の『音楽』をめぐるトーク」なども実施。

 ファミリーコンサート以外は事前申し込み不要のため、気になるイベントがあれば気軽に参加してほしい。

編集部

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