「TERRADA Art Complex」に
「SCAI PARK」など2つの新ギャラリーが誕生

2016年9月に天王洲にオープンしたアートコンプレックス「TERRADA Art Complex」に、新たな2つのギャラリーが入居することが発表された。

ダニエル・ビュラン  「5つのエレメント」白と黄の布 アクリル白絵の具によって描かれた二本の特別に白い縞 1989布、アクリル白絵の具、キャンバス 展示サイズ=300x1350cm(78x78cmx5枚) Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

 「TERRADA Art Complex」は天王洲に本社を置く寺田倉庫がアート事業の一環として、新たなアートの発信拠点を築くべくオープンしたもので、現在は、児玉画廊、山本現代、URANO、ユカ・ツルノ・ギャラリーの4ギャラリーのほか、アーティストのための賃貸アトリエとして開設した「TAC ART STUDIO」、シンガポールのヘルトランス社と設立した美術品の輸送などを手がける「Helutrans-Terrada」などが入っている。

 今回、「TERRADA Art Complex」の5階に加わることになったのは、東京・谷中のSCAI THE BATHHOUSEの新形態「SCAI PARK」と、小山登美夫ギャラリーで長きにわたりディレクターを務めてきた金近幸作が、独立して開設するギャラリー「KOSAKU KANECHIKA」の2ギャラリー。オープン日はともに3月11日となる。

 「SCAI PARK」は、もともとSCAI THE BATHHOUSEが「TERRADA Art Complex」で倉庫として使用していたスペースの一角を展示用に改装、作品保管の現場と展示空間を融合し、SCAI所属作家の新作や、同ギャラリー所蔵作品などを展示するという。

 こけら落としでは、ダニエル・ビュラン、ジェニー・ホルツァー、ダレン・アーモンド、李禹煥、河原温による展覧会を開催。ダレン・アーモンドと李禹煥は新作を、河原温は《デイトペインティング》の初期作を展示。また、ダニエル・ビュランは1989年にICA名古屋のために制作した《「5つのエレメント」白と黄の布 アクリル絵の具によって描かれた二本の特別に白い縞》が28年ぶりに公開されるという。

 いっぽうのKOSAKU KANECHIKAは、既存の枠にとらわれない新しい表現で、海外のアートシーンでも高く評価される国内作家や、注目すべき海外作家の展覧会を企画。2017年は桑田卓郎や佐藤允、舘鼻則孝らの個展を開催予定となっている。

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