東京都現代美術館、2026年度の展覧会ラインアップをチェック

東京都現代美術館は2026年度に開催する6つの企画展を発表した。

ハンス・ハーケ News 1969/2008 © Hans Haacke / Artists Rights Society (ARS), New York / VG Bild-Kunst, Bonn. Courtesy the artist and Paula Cooper Gallery, New York. Photo: Ellen Page Wilson

 清澄白河にある東京都現代美術館が、2026年度に開催する6つの企画展を公開した。

「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」(2026年4月25日〜7月26日)

 まず4月25日〜7月26日の会期で行われるのが、「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」だ。本展は、絵本作家エリック・カール(1929〜2021)の回顧展であり、『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念して、マサチューセッツ州にあるエリック・カール絵本美術館とともに開催するもの。『はらぺこあおむし』(1969)や『パパ、お月さまとって!』(1986)、『10このちいさなおもちゃのあひる』(2005)など27冊の絵本の原画にあわせ、グラフィックデザイナー時代の作品、アイディアの最初の構想段階で作られるダミーブック、コラージュに使用する素材など、約180点が展示される。

エリック・カール フレームをもったはらぺこあおむし 2002 エリック・カール絵本美術館蔵 Collection of the Eric and Barbara Carle Foundation © 2002 Penguin Random House LLC.

多田美波(8月29日〜12月6日)

 続く8月29日から12月6日にかけては、彫刻からレリーフ、シャンデリア、建築の仕事まで、多彩な分野で活躍した多田美波(1924〜2014)の、東京では35年ぶりとなる個展。

 高度経済成長を期に次々と生まれた工業素材や技術を芸術表現へ取り入れた先駆者であり、近年も国内外で再評価が高まる多田の軌跡を、初期の絵画作品から、光の反射や透過を取り入れた代表的な彫刻、建築空間のための造形作品などからたどるものとなる。

多田美波 周波数 37306505 1965 「MOTコレクション Eye to Eye—見ること」(2024)展示風景 Photo by Masaru Yanagiba