三連休に見たい展覧会ベスト20。佐藤雅彦から山本理顕、BENTEN 2まで【2/5ページ】

「EXPLOSION & EXPANSION 爆発と拡張 ―― 多摩美術大学の制作の現場から」(多摩美術大学 BLUE CUBE)

 本展は、「爆発」と「拡張」というキーワードを軸に、多摩美術大学における創造の現場の活力と多様性、その最前線を提示するもの。「爆発」は1935年の本学開学を「ビッグバン」にたとえたものであり、以来90年間にわたり同大学が果敢に領域を広げてきた歩みを象徴している。いっぽうの「拡張」は、時代や分野を越えて展開される芸術的探究の広がりを表している。

 会場となる「BLUE CUBE」は、ドイツ系スーパーマーケット「METRO」の多摩境店として2006年から21年まで使用されていた建物で、22年に同校の附属施設として取得された。今回は当時の構造や内装がそのまま残された空間を活かし、スーパーマーケットという日常的空間がアートの舞台として新たな価値を持つことを試みる。出品作家は、学内から在学生および助手・副手のなかから選ばれた13名と3組のチーム。

会期:2025年10月19日~11月3日
会場:多摩美術大学 BLUE CUBE
住所:東京都町田市小山ヶ丘6-4-8
開館時間:12:00~17:00(11月1日~3日は10:30〜) ※最終入館は16:30まで
休館日:月(ただし11月3日は開館)
料金:無料

「上田義彦 いつも世界は遠く、」(神奈川県立近代美術館 葉山

展示風景より

 上田義彦は、代表作にネイティヴ・アメリカンの聖なる森をとらえた『QUINAULT』、前衛舞踏家・天児牛大のポートレイト集『AMAGATSU』、自身の家族にカメラを向けた『at Home』、生命の源をテーマにした『Materia』、30有余年の活動を集大成した『A Life with Camera』などがある、日本を代表する写真家。

 本展は、写真家・上田義彦の公立美術館で約20年ぶりの展覧会。上田の代表作から未発表の初期作品、最新作まで、自ら現像とプリントを手がけた約500点を通じ、その40年の軌跡をたどるものとなっている。レポート記事はこちら

「山本理顕展―コミュニティーと建築―」(横須賀美術館

展示風景より

 本展は、横須賀美術館を設計した建築家・山本理顕の過去最大規模となる個展。

 山本の設計思想を総合的に紹介する、過去最大規模の展覧会となっており、会場には、小さな住宅から都市計画まで、約60点の模型や図面、スケッチ、ドローイングがびっしりと並ぶ。レポート記事はこちら

会期:2025年7月19日~11月3日
会場:横須賀美術館
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1
電話番号:046-822-4000 
開館時間:10:00~18:00 ※屋上広場の開場時間は9:00~19:00
料金:一般 2000円 / 大学生・65歳以上 1000円 / 高校生 500円 / 中学生以下、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と付添者1名 無料 ※11月3日は無料

「佐藤雅彦展 新しい ×(作り方+分かり方)」(横浜美術館

展示風景より

 横浜美術館のリニューアルオープンを記念する展覧会である、佐藤雅彦(1954〜)の展覧会「佐藤雅彦展 新しい ×(作り方+分かり方)」が閉幕する。レポート記事はこちら

 佐藤は、サントリー「モルツ」、湖池屋「スコーン」「ポリンキー」「ドンタコス」、NEC「バザールでござーる」などのヒットCMを生み出したほか、慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の活動として、NHK教育テレビの幼児教育番組『ピタゴラスイッチ』を監修した人物だ。

 本展は、佐藤の創作活動の軌跡をたどる世界初の大規模個展。佐藤が表現者/教育者として世に送り出してきたコンテンツを一堂に紹介するとともに、佐藤が長年にわたって実践してきた「作り方を作る」といった制作物の根底となる視点を紐解くものとなっている。

会期:2025年6月28日〜11月3日
会場:横浜美術館
住所:横浜市西区みなとみらい3-4-1
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:木
料金:一般 2000円 / 大学生 1600円 / 高校・中学生 1000円 / 小学生以下無料

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