坂本龍一の名作、山口の名跡で再展示へ

山口情報芸術センター[YCAM]が、「Yamaguchi Seasonal(やまぐちシーズナル)2024」の一環として、坂本龍一+YCAMのインスタレーション作品《Forest Symphony(フォレスト・シンフォニー)》を再展示する。

坂本龍一+YCAM Forest Symphony撮影=山中慎太郎(Qsyum!)

 山口情報芸術センター[YCAM]がこれまで制作/発表してきたインスタレーション作品を山口市中心市街地や史跡で公開する展示シリーズ「「Yamaguchi Seasonal(やまぐちシーズナル)2024」。その一環として、坂本龍一+YCAMのインスタレーション作品《Forest Symphony(フォレスト・シンフォニー)》が再展示される。

 《Forest Symphony》は、2013年に坂本とYCAMが発表したアートプロジェクトで、ここから派生したインスタレーションとウェブコンテンツ。同作ではYCAMが樹木の生体電位を計測し、ネットワーク経由でサーバーに集積するセンサーデバイスを開発。世界各地の樹木にそれを設置し、生体電位を収集しています。そして、集められた樹木のデータにもとづき、会場を包み込むサウンドを生成するとともに、アーティスト・高谷史郎のビジュアルディレクションのもと、生体電位の変化や、センサーデバイスが設置された環境の情報を視覚的に表現。これらをサウンドインスタレーションとして空間的に統合し、季節や天候に応じて変化を続ける「森のような空間」が現出するというものだ。

 2013年の初公開後、形態を変えながら国内外で多数展示されており、20年からは「雪舟庭」で知られる山口市の常栄寺にて、期間限定で展示を重ねてきた。今回で5年連続の展示となる。

 また今回は、音楽家・大友良英と美術家・青山泰知、エンジニア・伊藤隆之が制作した作品《without records》( 2008)も、山口市中心市街地活性化推進室とYCAMが協働して進める「アートでつなぐまちの活性化事業」の一環としてYCAMの分館、サテライトAにて展示される。

編集部

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